サウジアラビアがメタバースとブロックチェーンに投資へ
石油依存の脱却を目指すサウジアラビアは、リヤドで開催された未来のLEAPテクノロジーフォーラムでメタバースおよびブロックチェーン技術への数十億ドルの投資計画を発表した。
同国は合計64億ドル(約7,344億円)以上を投資することが公表されており、複数の投資の中には、サウジアラビアの名を冠した未来都市にちなんで名付けられたNEOM Tech&DigitalCompanyへの10億ドルの投資が含まれているとのこと。同社は、ユーザーが互いに対話できる3Dデジタル世界に言及し、独自のメタバースを立ち上げることを計画していると、サウジアラビア公式報道機関が報じている。
サウジアラビアの国営石油会社Aramcoも、ベンチャーキャピタルファンドProsperity7Venturesに10億ドルを投資する計画だ。同社はブロックチェーンに取り組んでいる企業を含め、未来の技術に焦点を当てた企業に投資する予定で、デジタルで保存されている情報を暗号化するテクノロジーの一種に目を向けているという。
サウジアラビアのアブドラ・アルスワハ(Abdullah Alswaha)情報技術大臣は、投資について、王国のデジタル経済成長への推進を示していると述べている。サウジ通信社によると、その努力はサウジアラビアと中東および北アフリカの人々の「より大きな利益のために」行われるだろうと推測している。
石油依存脱却を図るサウジアラビア
湾岸諸国は現在、サウジアラビアの首都リヤドで開催されているLEAPテクノロジーフォーラムに参加しており、同フォーラムは、人工知能、5Gインターネットなど、さまざまなテクノロジーに関する議題が実施されている。
現在サウジアラビアは、石油への依存を減らすために取り組んでいる。石油価格は高いが、人々や政府がよりクリーンな形の再生可能エネルギーを求めており、需要は世界中で減少しているのが現状である。サウジアラビアは長い間、収入を石油販売に依存してきた。モハメッド・ビン・サルマン(Mohammed bin Salman)皇太子は、ビジョン2030イニシアチブを通じ、経済を新技術に向けて多様化することに特に関心を持っている事を明らかにしている。
サウジアラビアは、2021年末に非石油輸出の増加を報告し、その鉱物生産能力も増加させている。投資に関して、サウジアラビアの公共投資基金は、透明性の欠如について批判されてきたものの、シリコンバレーの新興企業に数十億ドルを投資す氏てきた。しかし、サウジアラビアの指導部は国への重要な外国投資を引き付けることができず、現金準備は大幅に減少したとみられている。