インド議会が仮想通貨禁止法案発表へ
インド議会は11月23日(火曜日)、民間の仮想通貨を禁止し、中央銀行が支援するデジタル通貨の枠組みをつくる法案を政府が提出すると発表した。
23日に発行された政府速報によると、インド議会が2021年の公式デジタル通貨法案の仮想通貨と規制というタイトルの法律を、まもなく可決する可能性があることを示唆した。インド政府はすべてのプライベートな仮想通貨を禁止することを示唆しているが、ここでのプライベートとはモネロ(Monero/XMR)のようなプライバシーコインを指すのではなく、ビットコイン(Bitcoin/BTC)を含むプライベート企業・団体が運営するすべての仮想通貨を指す。インドのナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相は11月の第3週に、ビットコインが悪意のある人の手に渡ることで、若者に悪影響を及ぼす可能性があると警告していた。実際、これらの法案がどの程度の制限を持つのかは明らかになっていないが、以前の計画では同国が仮想通貨のマイニング、取引、発行に加えて、仮想通貨の所有権を完全に禁止することが検討されていた。
インド拠点の仮想通貨取引所での価格が大きく下落
今回ニュースにより、WazirXやCoinSwitchなどのインドを拠点とする仮想通貨取引所で仮想通貨の価格が下落しており、上位20の仮想通貨では、同ニュースから24時間以内に5%から17%の下落をしており、WazirXのニシャル・シェティ(Nischal Shetty)CEO(最高経営責任者)は次のように語っている。
すべての主要な仮想通貨の価格が一晩で10~15%から急落したことを観測しました。ビットコインは9.88%減少し、イーサリアムも7%近く減少しました。さらにビットコインとイーサリアムに続いて、TetherとSolanaがそれぞれ11.73%と10%下落しました。
シェティ氏は今回のニュースについて、インド政府は民間の仮想通貨がインドルピーと競合することを望まないため、今回の法案を実施したとの見解を示している。一方で、ブロックチェーン分析企業Chainalysisの調査によると、インドでは2020年4月に最高裁が過去の仮想通貨取引の禁止命令を覆して以降、仮想通貨市場が急成長を続けており、その規模は過去1年間で7倍以上に拡大した。今回提案された法案に関する議会の決定は12月に行われる予定であり、結果によっては仮想通貨市場にさらに影響を与える可能性がある。