Binance.USでアルゴリズムのバグにより、ビットコインが一時的に87%クラッシュ

Binance.USでアルゴリズムのバグ

Binance.USで、アルゴリズムのバグにより、ビットコインが一時的に87%クラッシュし、8,200ドルまで下落したことが明らかになった。

Binance.USのウェブサイトによると、急落はニューヨーク時間の午前7時34分に発生し、Binanceの米国取引所であるBinance.USの約87%の急落により、約65,000ドルから8,200ドルにまでクラッシュ。ビットコイン価格の急落はほんのわずかな時間であり、Binance.USではほぼ間を置かずに元の価格水準に戻ったことを報告している。しかし、ビットコインの急落はほんのわずかな時間にもかかわらず、その間に現在の時価で4,000万ドル(約45億5800万円)弱に相当する592.8BTCが取引される結果となった。

当初は大口によるビットコインの大量売り(592BTC相当)や、トレーダーの過失によるものと推測されていたが、トレーディングソフトウェアのバグが引き起こしたものだった事が後の調査で判明。Binance.USは声明で次のように述べた。

取引アルゴリズムにバグがあり、それが原因でクラッシュを引き起こしたと報告しています。私たちは引き続き問題について調査していますが、バグはすでに修正され、トレーダーにとって問題が解決されたと理解されることを願っています。


ユーザーのフラッシュクラッシュ被害は現時点で不明

Binance.USでのフラッシュクラッシュは、ビットコインの市場価格には影響を与えておらず、一般のユーザーが不利益を被った可能性は極めて低い。

現時点では、フラッシュクラッシュによって損失を被ったトレーダーがいるかどうか、Binance.USがそれらを払い戻すつもりかどうかについても明らかにはなっていない。フラッシュクラッシュは、仮想通貨および従来の市場ではしばしば一般的な問題ではあるが、Binance.USのような大規模な仮想通貨取引所でクラッシュが起きてしまうと、ユーザー間に不公平が生じるとの懸念もある。

米国でのフラッシュクラッシュといえば、米株式市場では2010年5月に発生したフラッシュクラッシュが有名だが、これ以来、同様のクラッシュは一度も起きていない。一方で、新しい分散型取引所であるSynthetifyは、世界で最も有名な取引会社や取引所会社の一部が支援する価格フィードであるPyth Networkから提供された不良データのため、リリース直後の2021年10月初めにプラットフォームのフラッシュクラッシュを経験している。