SECがProSharesビットコイETFを承認
SEC(米国証券取引委員会)は、ETP(Exchange Traded Products=米国上場取引型金融商品)プロバイダーのProSharesが提出したビットコインETF(上場投資信託)を米国初で承認したことが明らかになった。
10月15日(金曜日)に提出された修正目論見書によると、ProSharesはSECによって正式に承認された米国初のビットコインETFで、NYSEArcaに、ティッカーシンボルBITOで上場される。
ProShares社は2021年夏に「Bitcoin Strategy ETF」をSECへ申請しており、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)が提供するビットコイン先物と、カナダ上場のビットコインETFを運用する上場投資信託であったが、カナダETFをポートフォリオから外す決定を行なっている。
ETFは、資産、商品、または株式の価格を追跡する投資商品を指し、退職基金、保険、さらには従来の投資プランなど他の金融商品に組み込める。SECはビットコインETFの承認について公式発表前に投資家向け速報で次のように示唆している。
ビットコイン価格の上昇は、ビットコイン先物契約のポジションを保有するファンドの価値上昇をもたらすとは限りません。これは、商品先物契約を取引するファンドが、契約の原資産に直接エクスポージャーを持たない可能性があるためです。また、先物契約も定期的に失効し、失効する先物ポジションは通常新しい契約に組み込まれるため、ポートフォリオのエクスポージャーが変動します。
諦めムード漂う中で米国初ビットコインETF承認
ビットコインETFに関しては、これまでいくつものプロバイダーが再三に渡り申請を行っていたが、それらすべてが拒否されていたのが現状だ。
そのため、今回のビットコインETFの承認は、仮想通貨業界にとって将来的にかなりの影響を与える可能性があると考えられる。日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)、NYダウ等の指数に連動するよう運用されている投資信託の一種であり、より信頼できる資産となるため、これまで市場に参加していなかった多くの投資家からの投資が期待される。また、ETF承認の順番待ちリストには、マイク・ノボクラッツ(Mike Novogratz)氏のGalaxyDigital、キャシー・ウッド(Cathie Wood)氏のARKInvestが含まれており、これら2つのビットコイン先物ETFも、SECからの承認を目指している。
一方で、15日に申請されたValkyrie Digital Assetsのビットコイン先物ETFも承認される予定で、ProSharesのETFと同様に、CMEが提供するビットコイン先物を保有することになる。