ライトコインが偽ウォルマートニュースで急騰後に35%以上の急落

ライトコインがフェイクニュースで急落

米国の世界最大スーパーマーケットチェーンであるウォルマート(Walmart)が、支払いとしてライトコイン(Litecoin/LTC)を受け入れる計画があるというフェイクニュースにより、ライトコインの価格が35%以上急落したことが明らかになった。

プレスリリース配信サービスをグローバルに提供しているGlobeNewswireというニュースサイトが、ウォルマートがライトコインによる支払いを受け入れる内容の提携で両社が合意したとの虚偽のニュースを発表。このニュースを受け、ウォルマートの担当者はブルームバーグTV に出演し、ライトコインとの提携の事実は一切なく、フェイクニュースであると否定した。

さらに、ライトコインのクリエーターであるチャーリー・リー(Charlie Lee)氏も、正式にライトコインがウォルマートと提携するという事実はないとツイート。GlobeNewswireを運営する担当者は、この発表文をウェブサイトから削除すると述べ、この一件について調査を進めていると説明した。なお、発表されたプレスリリースはすでに閲覧できなくなっている。

ライトコインがウォルマートとのパートナーシップに合意したというニュースを受け、ライトコインの価格は35%上昇していたが、フェイクが明らかになった後、元の価格まで急落した。Bybtのデータによると、ライトコインの不規則な価格行動により、2,500万ドル(約27億円)以上のロングポジションおよびショートポジションが清算された。IntoTheBlockのGlobalInに基づくと、ニュースが流れて以降、730,000以上のアドレスが、合計で1,000万を超えるLTCを購入していることも明らかになったほか、仮想通貨コミュニティでは今回のフェイクニュースに関して、主流のメディアプラットフォームを使用した市場操作の疑いがあるのではないかとの意見も出ている。

今回のフェイクニュースはリー氏がライトコインの値上がりのために、意図的に流したのではないかとの噂も流れていたが、リー氏は、個人的には約20LTCしか保有していないことを主張しこれを否定。ライトコインとウォルマートの提携のニュースは、多くのメディアも注目しており、フェイクニュースであると明かされた今でも、いくつかの主流メディアで記事が公開されている。なお、リー氏は今回の件について、ライトコイン財団は、Twitterアカウントがどれほど影響力があるかを理解したため、今後、より慎重にニュースを精査していくつもりであると述べている。