ロンドン高等裁判所、クレイグ・ライト氏によるビットコイン著作権主張の追求を許可

クレイグ・ライト氏によるビットコイン著作権主張の追求を許可

英国・ロンドンの高等裁判所は、ビットコインを作成したと主張するオーストラリアのコンピューター科学者であるクレイグ・ライト(Craig Wright)博士が、自分自身をCobra(コブラ)と呼ぶ「bitcoin.org」ウェブサイト運営者および発行者に対して著作権侵害訴訟を起こすことを許可したことが分かった。

ロイター通信によると、ライト博士は、被告が海外に居住している可能性があり、名前、身元、住所を明らかにしていないにもかかわらず、訴訟を起こすことができるようになったと報じている。この事件は、2008年にサトシ・ナカモトという仮名で仮想通貨の技術を最初に概説したビットコインのホワイトペーパーを誰が書いたかにかかっている。これまで、当NEXTMONEYの特集記事「クレイグ・ライトの弁護士、2サイトにBTCホワイトペーパーの削除依頼」で報じているように、ライト博士は代理人弁護士を通じ、ホワイトペーパーやその他の知的財産を盗み、著作権法に違反したとして、2つのビットコイン関連サイト「Bitcoin.org」と「Bitcoincore.org」の所有者に対し、2021年1月下旬、訴訟を起こすと法的通知にて削除要請している。

未だ正体の判明しないサトシ・ナカモト氏

ナカモト氏の正体は未だ判明しておらず、ライト博士のほかに、「レン・サッサマンがビットコインの生みの親サトシ・ナカモトなのか」で報じているように、故、レン・サッサマン(Len Sassaman)氏がサトシ・ナカモトである可能性を調査。「Len Sassaman and Satoshi: a Cypherpunk History(日本語訳:レンサッサマンとサトシ:サイファーパンクの歴史)」が発表されている。

長い間ホットトピックとして仮想通貨ユーザーからも注目を集めているが、ライト博士の主張は、コブラ氏を中心に、いまだ激しく論争されており、コブラ氏はTwitterで次のように述べている。

ビットコイン.orgは英国に拠点を置いておらず、ホワイトペーパーに対するクレイグの著作権主張は簡単に虚偽であることが確認できる。

Ontierが発行したプレスリリースによると、ロンドンの高等裁判所は、「Cøbra」と呼ばれるbitcoin.orgの仮名オペレーターにサービスを提供する許可を与え、4月21日には管轄外でコブラ氏に奉仕する許可を追加している。なお、プレスリリースには、ライト博士は、「コブラ」が侵害しているビットコインホワイトペーパーの著作権を所有しているという宣言を求めていることが記載されている。

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