Kucoinハッキング事件:800以上のビットコインが移動

Kucoinハッキング事件:800以上のビットコインが移動

ブロックチェーン追跡するWhaleAlertによると27日、Kucoinからハッキングされた807BTC(約1,080ドル)が、新たな未知のウォレットに移動されたことを報告した。

ハッキング事件は9月26日に遡る。大手仮想通貨取引所であるKuCoinは何者かによってハッキングを受け、2億ドル(約211億円)相当のBTCやETH、XRPなどの仮想通貨が流失した。当時、KuCoinはハッキング事件の疑わしいアドレスを3つ公開しており、それらの中の一つはVanity Addressと呼ばれる、サービスや寄付などのために利用されることが多い、好きな文字列から始まるビットコインアドレスであるとのことだ。

今回報告されたのは、それらのアドレスから資金が移動されたとみられており、ハッカーが資金を売却しようとしているのではないかという憶測も立っている。というのも、これまでハッカーが盗んだ資金は取引所のウォレットではなく、個人のビットコインウォレットに保管されていたため、ビットコインが売られる心配がなかったとのこと。

また、Whale Alertsは9月にも、XRPを含む100万を超える資金が、Huobi、Binance、BYEXなどの仮想通貨取引所に移動されたことを明かしており、ハッカーが段階的に資金を換金しようとしている可能性が高いとのことだ。

ハッキングによる対応

大規模なハッキングに見舞われた後、取引量で8番目に大きい取引所であるKucoinは、仮想通貨のウォレットセキュリティをアップグレードを行い、取引所がBTC、ETH、およびUSDTステーブルコインの入出金を再開している。またハッキング被害にあったユーザーの資産については、全て保険で補償することを発表しており、また盗まれた約2億7900万ドルの資金の内、業界の連携によってすでに計2億400万ドルが凍結状態である。

しかし、現時点でハッキングした犯人は判明しておらず、内部監査など対応を継続しながら、同時に10万ドル(1050万円相当)の報奨金を用意しハッキング事件解決を目指しているようだ。