ハッキングされた取引所KuCoin、ビットコインなど仮想通貨の入出金を再開
仮想通貨取引所KuCoinは、2億8000万ドルのハッキング被害によって中止していたビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、テザー(USDT)の入出金サービスを再開した。
The Latest Updates about #KuCoin Security Incident:
✅ BTC, ETH, USDT deposits and withdrawals have resumed
✅ Full services have now resumed for 65 projectsWe will continuously update the progress:https://t.co/dDR8RjBcif pic.twitter.com/WSSmEjDpiG
— KUCOIN (@kucoincom) October 7, 2020
KuCoinは今回の入金サービス再開にあたって、対策として対応するコインのウォレットセキュリティ戦略のアップグレードやBTC、ETH、USDTの新しい預金アドレスの生成を行なったとのこと。KuCoinの責任者は「古いアドレスは現在も利用可能ですが、時間内に預金アドレスを更新することをお勧めします」とユーザーに呼びかけている。
KuCoinは9月26日、約2億8000万ドル相当のハッキング被害に遭い、当時ハッカーは漏洩した秘密鍵を使用してホットウォレットにアクセスしハッキングを行った。ハッキングされたトークンに関しては、多くのプロジェクトが資産の凍結を表明していたにも関わらず、ハッカーは二週間にわたってトークンを売却し続け、約1,300万ドル相当が換金されている状況だ。
その一方で、KuCoinはハッキングが確認されたわずか3時間後にはBinanceやHuobi、OKExを含む大手取引所と連絡を取りあっていたことから、被害を最小限に留めることができたようだ。KuCoinのCEOであるJohnny Lyu氏は最近、ハッカーを特定したと主張しており、また取引所がハッキングされた資金の損失は取引所と保険ファンドで行われるとのことだ。
さらにLyu氏は、新たなイニシアチブとして「セーフガードプログラム」を開始することを発表しており、プログラムではハッキングによって被害を受けた個人あるいは機関に対し、包括的なサポートを行うとしている。KuCoinは現在、残りのトークンの入出金サービスを徐々に再開し、USDTの入出金を含むフルサービスもまもなく再開される予定である。