1,850万ビットコインが採掘される|残り250万枚
ブロックエクスプローラーであるBlockchain.comによると、ビットコインのマイニング数は、ビットコイン供給枚数の上限である2,100万枚のうち、既に1,850万枚を超えたことが明らかになった。これによりマイニングされていない残りのビットコインの枚数は250万枚となったが、全てのビットコインがマイニングされるには2140年までかかると予想されている。
ビットコインには半減期というものが存在しており、新しいビットコインブロックが発見される度にマイニング報酬が少なくなるという仕組みとなっている。最後のビットコイン半減期は今年の5月に発生し、ブロック報酬が1ブロックあたり12.5から6.25BTCまで減少している。ビットコイン半減期は、4年に一度の周期で発生するようになっているため、次のビットコイン半減期は2024年に発生する予定だ。
ビットコインの最大排出量が2100万枚に設定されている理由は明確には明らかにされていないが、いくつかの理論が示されている。その一つがマネーサプライの代替理論とされるもので、全世界のマネーサプライは約21兆ドルとされており、これらすべてがフィアットに取って代わるとすると、1BTCは100万ドルの価値があり、各サトシは0.01ドルになるとのこと。サトシナカモトがこれらを計算して行ったかどうかは定かではないが、偶然にしては出来過ぎであると考えられているためこの説が浮上している。
その他の理論としては、ビットコインの各ブロック報酬や半減期を基に、可能な最大供給量である2,100万に設定されたという理論もあるようだ。どちらにせよ、ビットコインの最大供給量が決まっているということは、通貨の供給量が制限されることになるため価値が担保されることになる。
しかしその一方で、ビットコイン専門家によると、ビットコインの総供給枚数が再検討されるとの予想もある。
というのも、2100万枚のビットコイン全てがマイニングされ尽くした後のことを考えると、マイナーはブロック報酬を受け取れなくなるため、トランザクション手数料のみに依存することになる。これは、マイナーが行なっているトランザクションを台帳に記録するという行為の動機を低下させる可能性があり、これまでのビットコインの前提が覆される問題になる可能性がある。ビットコインの発行枚数が残り250万枚となった今日、これらの議論がより現実味を帯びてきているのではないだろうか。