ベネズエラの銀行が閉鎖後、ビットコイン取引が急増

ベネズエラの銀行が閉鎖後、ビットコイン取引が急増

コロナウイルスの拡散を防止するために全国的な検疫の中で銀行を閉鎖した後、ベネズエラでピアツーピアのビットコイン(BTC)取引が急増している。3月17日ベネズエラのニコラス・マデューロ大統領は、コロナウィルスの拡散を遅らせるために全国的な検疫を実施しており、ベネズエラの国立銀行システムは、検疫の一環として無期限での閉鎖を決定している。

銀行の閉鎖後、P2Pでのビットコインの取引量は、過去2週間で340万ドルを超える増加を記録。実際に、コロナウイルスの経済的影響により、南アメリカ大陸全体で仮想通貨の取引が促進されているようであり、Localbitcoinsのボリュームはペルーで30%以上、コロンビアで15%近く増加したことがわかっており、ペルーとコロンビアでは最近、国境を閉鎖している。

ベネズエラ大統領、仮想通貨ペトロで「航空機の燃料支払い」命じる

2020.01.16

また、ベネズエラでビットコインの取引量が増加した理由の一つとして、ベネズエラは石油に裏打ちされた仮想通貨であるPetroを採用しているということも大きな理由だと考えられるだろう。

ベネズエラの大統領は、Petroの利用を促進する政策の一つとして、今年の1月にPetroを搭載したカジノの立ち上げも発表しており、カジノの利益を健康と教育プログラムに資金を供給するとしていた。さらに、ベネズエラでは国際便のすべての航空燃料販売をPetroを使用して行うようにするなど、Petroを促進していた矢先に石油価格が暴落したことにより、Petroの利用は思うように促進できていないのが現状だ。このような現状がある中で、ベネズエラの人々の関心はビットコインに集中したため、今回の取引量増加に至ったと考えられる。