仮想通貨取引所コインベース、即時決済サービスを再開
2019年10月3日、コインベースは英国スタートアップ企業ClearBankの顧客となり、即時入出金サービスを再開させたと発表した。サービス再開により、コインベースの英国ユーザーは即時入出金(60秒以内の高速送金)が再び可能となった。
即時決済サービスの再開についてコインベース英国CEO Zeeshan Feroz氏は、即時入出金が停止していた期間中のユーザーの忍耐に感謝を述べている。Feroz氏はさらに、「暗号と(仮想通貨が犯罪に利用される)リスク管理方法を理解するには、多額の投資とリソースが必要となる。
しかし長期的に見れば、仮想通貨と伝統的な銀行との間の溝は埋められる」とした。大手銀行が仮想通貨を取り扱う企業とのビジネスを避ける傾向にあるため、関連企業は銀行パートナーを見つけるのに苦労する現状を付け加えた。新しく契約したClearBankは、モバイルアプリを中心に展開するチャレンジャーバンクとして頭角を現している若い企業だ。なお、英国のチャレンジャーバンクではMonzoが大手となる。
一連の流れまとめ
コインベースは2018年3月14日に英国の金融行動監視機構(FCA)から電子マネー事業者としての認可が下り、仮想通貨取引所としては初めて大手英国金融サービスBarclays(バークレイズ)に法人として口座を開設。バークレイズと提携を結ぶことで銀行間即時決済システム(FPS)の利用が可能となり、英国ユーザーはポンドの即時入出金ができるようになった。
ところがバークレイズとの契約が切れたため、今年7月31日12時(現地時間)以降コインベースではFPSが利用できなくなり、ユーザーは入出金に数時間~数日かかるようになってしまった。コインベースは次の提携先としてClearBankと契約を結ぶものの、すぐには即時入出金サービスが復活することはなく、今年の第3四半期末(9月末)までにはFPSが再開されるだろうと思われていた。
コインベースUKに5銘柄追加
GBPウォレットの復活に続き、同じ日に、リップル(XRP)・ベーシックアテンショントークン(BAT)・ゼロエックス/0x(ZRX)・オーガー(REP)・ステラ(XLM)が追加され、売買可能となったことも発表。DeFiに関連する銘柄が目立つ。コインベースは世界中のプラットフォームにさらなる仮想通貨の銘柄を追加する考えだ。取得したラインセンスはEU23ヵ国で有効なため、そちらと合わせて今後どのように活かされるのかにも注目したい。