コンセンシス、イーサリアム保護を求めてSECを提訴=ETHは有価証券ではないと主張

コンセンシス、イーサリアム保護を求めてSECを提訴

ソフトウェア開発会社ConsenSys(コンセンシス)はSEC(米国証券取引委員会)を相手取り、イーサリアム(Ethereum/ETH)の保護を求めて、テキサス連邦裁判所に訴訟を起こしたことが明らかになった。

日本語訳:
本日、コンセンシスは証券取引委員会に対して訴訟を起こした。
その背後にある目標は、イーサリアムが活気に満ちた不可欠なブロックチェーン プラットフォームであり続けることを保証し、世界で2番目に大きいブロックチェーンに利害関係を持つ無数の開発者、市場参加者、機関のアクセスを維持することです。

Consensysは、SECとその5人の委員に対し、イーサリアムを証券として規制しようとしているとして訴訟を開始。今訴訟の焦点は、ETHが証券として分類されることであり、同社は、この指定がイーサリアムのネットワーク全体に害を及ぼし、その機能とイノベーションに重大なリスクをもたらす可能性があると主張している。また、規制の行き過ぎに異議を唱えるだけでなく、イーサリアムエコシステムの基盤となる領域を保護することを目的としている。

SECの目的はイーサリアムを有価証券に分類して仮想通貨の将来を支配か

同社は、テキサス州北部地区連邦地方裁判所への2024年4月25日(木曜日)付けの法的提出書類の中でSECは、イーサリアムを有価証券に分類する強制措置を通じて、仮想通貨の将来を支配しようとする協調的な取り組みを主導していると主張している。

同社は、ゲーリー・ゲンスラー(Gary Gensler)委員長の過去の発言と、2018年に同委員会がETHは証券ではないと認めたことを指摘し、この規制上の理解に基づいて設立されたビジネスへの深刻な影響を強調している。実際、SECがETHに対する権限を不法に掌握することは、イーサリアムネットワーク、そして同社にとって災いをもたらすと見られており、同社を含むすべてのETH保有者は、ネットワーク上でETHを譲渡する場合、証券取引法に違反することを恐れる事が予想される。

そして、新たにETHを取得した人がイーサリアムの分散型アプリケーションやサービスのリポジトリを利用する能力は消滅することになり、これは、米国におけるイーサリアムブロックチェーンの使用を停止させ、インターネットの最も偉大なイノベーションの1つを機能不全に陥れる可能性がある。一連の動きについて、イーサリアム共同創設者でコンセンシス創設者兼CEO(最高経営責任者)のジョー・ルービン(Joe Lubin)氏は次のように述べている。

私たちはこのステップを軽々しく行っているわけではありませんが、行動せざるをえないと感じています。イーサリアムはすべての人のためのものです。彼らは、SECがすべきではない技術を、そのメリットに基づいて規制しようとしている。ある種のイノベーションを阻害しようとしており、おそらく彼らはイーサのスポットETFを、われわれのエコシステムに多くの資本をもたらす水門と見なしているからだ。


相次ぐSECからの召喚状

今回の訴訟は、ゲンスラー委員長がCoinbase(コインベース)やUniswap(ユニスワップ)といった仮想通貨業界の主要プレーヤーに対する取締りを強化している中で浮上。

ここ数週間、このイニシアチブでは、さまざまな企業や開発者に向けられた召喚状が相次いでおり、これらの召喚状は、ブロックチェーンの開発において重要な役割を果たしている非営利団体イーサリアム財団とのやり取りに関する文書を要求している。

Consensysが25日に提出した訴訟では、今月初めにSECがWells Notice(※ウェルズ通知)を送ったことが明らかにされ、その後の電話会談で、SECはConsensysが運営するMetaMask(メタマスク)が無免許のブローカーディーラーとして機能していると非難しているとのことだ。