メタマスク(Metamask)が短期間削除を経てApple App Storeに復帰=コミュニティは懸念

メタマスクの短期間削除からの復帰でコミュニティは懸念

仮想通貨ウォレットのトッププロバイダーであるメタマスク(MetaMask)は、2023年10月14日(土曜日)に一時的に削除された後、アップルのApp Storeに再び登場したことが明らかになった。

日本語訳:
参考: 現在、MetaMaskはApp Storeからダウンロードできないことを認識しています。これは悪意あるものではありませんが、私たちのチームはできるだけ早く解決するために懸命に取り組んでいます。

10月14日、メタマスクは同社のアプリがアップルのApp Storeで一時的に利用できなくなったことを認めており、同社は、この削除はアプリケーションに関連する悪質な行為によるものではないと強調。当時、同プロバイダーは、プラットフォーム上に表示される可能性のある偽アプリに注意するようコミュニティに次のように警告している。

もしApp Storeでメタマスクの偽アプリを見つけたら、すぐに報告してください。私たちの最優先事項は、この問題を迅速に解決し、偽アプリからユーザーを守ることです。


原因不明の削除でコミュニティーの懸念を招く

同ストアは直後にアプリを復元したが、最初の削除に関する公式な説明はなく、原因不明の削除は、仮想通貨コミュニティーの懸念を引き起こしている。

仮想通貨コミュニティーの憶測では、この削除はアップルのストアからのアプリやアプリ内課金のダウンロードに対する30%の手数料ポリシーと関連しており、Web3テクノロジーの成長を支持する人々からの反発を招いている。

一方、メタマスクがアプリストアとこのような問題に直面したのは今回が初めてではなく、2019年には、ポリシー違反によりアプリがGoogle Playストアから停止されている。削除についてメタマスクから明確な説明がなかったため、3,000万人のユーザーの間で懸念が広がっており、仮想通貨コミュニティーのメンバーは懸念を表明しており、アップルに非難を向ける者もいるようだ。

ソラナ(Solana)の共同設立者であるアナトリー・ヤコヴェンコ(Anatoly Yakovenko)氏は、大手アプリストアプロバイダーの力に対する懸念に対処するため、代替アプリストアの開発を呼びかけたうえで、次のようにコメントしている。

日本語訳:
代替のアプリストアか何かが必要なようです。すべての「オペレーティングシステム」でアプリのサイドローディングを強制するには議会の議決が必要になるような気がします。

また、最先端ビジネスへの投資、指導、サポートに重点を置いたベンチャー キャピタル企業のシンナムハイン・ベンチャーズ(Cinneamhain Ventures)のパートナーであるアダム・コクラン(Adam Cochran)氏は、今回の削除が、最近Stripeを支払い方法として追加したことと関連しているのではないかと考えており、次のように述べている。

アップルは決済処理に関して、どのプロセッサーをどの機能で使えるか、アップルペイを要求するかなど、奇妙な要求をたくさんしています。

実際、コインベースウォレット(Coinbase Wallet)のようなさまざまな仮想通貨関連アプリが、以前にもアップルのアプリストアで問題に遭遇したことは注目に値する。6月にアップルは分散型ソーシャルメディアプラットフォームDamus(ダムス)を、そのザップ機能を理由にApp Storeから削除している。さらに、分散型取引所のユニスワップ(Uniswap)は、2023年4月までにアップルのApp Storeへの掲載を確保することが困難であると報告している。