中国中央銀行がデジタル人民元を17の省にさらに拡大へ

中国の中央銀行がデジタル人民元を17の省に拡大へ

デジタル資産の採用が増加した結果、複数の国でデジタル通貨のサポートが追加されているが、中国の中央銀行であるPBoC(中国人民銀行)は、CBDC(中央銀行発行デジタル通貨)であるデジタル人民元の継続的な拡大を発表した事が分かった。

中国のCBDCであるデジタル人民元は現在、中国全土の17の省に拡大されたパイロット プログラムを実施中だ。同中央銀行は、消費者が「1 つのコードでスキャン」できるシステムの立ち上げに注力していると述べており、レポートの中で次のように述べている。

中国人民銀行は、今後もデジタル人民元の革新的なアプリケーションを実行し続けて、デジタル人民元システムと従来の電子決済ツールとの相互接続を実現し、消費者が1つのコードでスキャンできるようにし、加盟店も コストを極力上げずにさまざまな取引に対応します。


デジタル人民元拡大と並行して導入された2つの新機能

中国全土へのCBDCパイロットプログラムの拡大に加えて同中央銀行は、デジタル人民元のユースケースの改善にも目を向けている事が分かった。

CBDCには、オフライン決済とスマートコントラクト機能という2つのコア機能が導入されるとのこと。1月23日に開始されたオフライン決済機能により、ユーザーはインターネットにアクセスする必要なく支払いができるようになる。これは、NFC(近距離場)技術を介して機能し、4cm以下の距離で2つの電子デバイス間の通信を可能にして支払いを確認するとのことだ。一方で今月初め、e-コマースアプリMeituanに導入されたスマートコントラクト機能を使用すると、ユーザーは毎日1,312ドル(約17万円)の賞金を獲得し、それを勝者間で分配できるという。

CBDCデジタル人民元採用を強化する中国

中国政府は、CBDC採用を増やすために、中国はパイロット州でデジタル人民元の支払いを受け入れる資産管理製品を提供する計画を発表。

中国ギャラクシー証券などの主要投資銀行は、これらの資産管理サービスを少数の顧客にのみ提供。注目は、同中央銀行が過去1年間にCBDC設立を拡大してきたことだ。PBoCは、消費と低炭素旅行を促進し、デジタル人民元を消費者にとって実用的な支払い方法にするため、パイロットエリアですでに30近くの赤い封筒活動を実施してきた背景がある。

CBDCの採用はまだ始まったばかりではあるものの、デジタル資産は注目すべき投資となっており、過去数週間で、投資家はこれらの資産への賭けを増やし、世界の時価総額を5カ月以上で初めて1兆ドル(約130兆円)以上に押し上げている。