ジェネシス(Genesis)が破産申請を計画か

ジェネシスが破産申請を計画か

仮想通貨コングロマリットDigital Currency Group(※以下DCGと表記)の子会社である仮想通貨融資会社Genesis Global Capitalは、早ければ今週中に破産申請する準備をしていると報じられたことが明らかになった。

1月18日(水曜日)のブルームバーグの報道によると、Genesis Global Capitalは以前、流動性がひっ迫する中で現金を調達できない場合、破産申請を検討していると述べており、破産を検討しているとのこと。

この状況は2022年11月、仮想通貨取引所FTXが連邦破産法11条の申請を行ったときと同様であり、Bloombergは、この状況を知る関係者による情報を引用し、Genesisが早ければ今週中にも破産申請を行う可能性があると報じたとのこと。FTXが破綻した直後、Genesisは新たな資金調達がなければ破産申請が必要になる可能性を示唆しており、同社のデリバティブ事業は、破綻した取引所内で1億7,500万ドル(約223.9億円)の損失を出し、その後、同社は出金を凍結している。

この報道は、SEC(米国証券取引委員会)が1月12日(木曜日)、仮想通貨取引所GeminiのEarnプログラムを通じて無登録の証券を提供したとして、Genesisと仮想通貨取引所Geminiを起訴したと発表したことを受けたもので、この事件は現在進行中である。

3AC崩壊がが起因か

報告された流動性の問題の多くは、2022年の仮想通貨ベンチャーキャピタル会社3AC(Three Arrows Capital)崩壊に起因する可能性がある。

DGCのバリー・シルバート(Barry Silbert)CEO(最高経営責任者)は1月、株主に対し、3ACがGenesisに4億4,750万ドル(約572.6億円)の債務があり、4,550BTC、当時の価格でおよそ7,800万ドル(約99.8億円)の価値で保有していたと語っている。しかし、Genesisは11月に倒産する前のFTXに対しても約1億7,500万ドル(約223.8億円)を保有しており、同社の流動性低下と債務超過の可能性に関する報道に貢献した可能性が高いとされている。

一方で、キャメロン・ウィンクルボス(Cameron Winklevoss)氏はその後、Genesis、DCG、シルバートCEOが、Geminiに対して誤解を招くような財務諸表で財務状況を偽っていたと非難したうえで、シルバート氏をCEOから即刻解任するよう求めた。今週初め、DCGは、現金節約のため、債権者への四半期配当の発行を停止すると発表しており、Wall Street Journalによると、同社は現在、Lazard Groupのアドバイザーとともに、仮想通貨メディア会社であるCoinDeskの全部または一部の売却を検討しているとのことだ。