中国の保険会社がデジタル通貨に焦点を当てた保険商品を発売
中国の保険会社チャイナ・パシフィック・インシュアランス(China Pacific Insurance:中国太平洋保険)の蘇州(そしゅう)支店は、交通銀行と提携し、デジタル通貨口座保険商品の発売を発表した事が分かった。
中国国内でデジタル人民元パイロットの範囲が拡大し続ける今、デジタル通貨口座保険商品のローンチは、中国の蘇州市だけで作成された個人用デジタル通貨ウォレットの数が現在3,000万件を超えており、この膨大な数に焦点を当てている。
現地メディアの報道によると、チャイナ・パシフィック・インシュアランスの蘇州支店と同市の交通銀行支店は最近、アジア初の中央銀行デジタル通貨保険商品とされるものを立ち上げ、デジタル人民元の継続的かつ徹底的なプロモーションの基礎を築くと述べている。
ウォレット数の増加によって重要性が高まった保険商品
チャイナ・パシフィック・インシュアランス社によって新たにローンチされた保険商品「Guarantees」は、デジタル元のユースケースを広げるのに役立つだけでなく、個人のデジタル通貨ウォレットのセキュリティを保証するとのことだ。
レポートの中で説明されているように、中国の江蘇省(こうそしょう)の主要都市である蘇州市は、デジタル人民元のパイロットに参加するために選ばれた都市の1つである。そのような背景から、現在までに3,000万件を超えるデジタル通貨またはe-CNYウォレットが作成されている。e-CNYのユーザーが適切な保険商品を利用できるようにすることの重要性が高まったのは、このウォレット数の増加である、と報告書は述べている。
保険商品がどのように機能するかを説明したレポートでは、保証期間中に個人の資金が盗まれた場合、またはウォレットのパスワードが侵害された場合、影響を受けたウォレットのユーザーは請求を行うことができると記載されている。保険商品の発売以来、蘇州大学ビジネススクールの学生や張家港政府機関の従業員を含む500人以上がすでに加入したとのこと。
2020 年から、中国太平洋保険の蘇州支店は、政府、銀行、BエンドおよびCエンド(※1)の顧客などの利害関係者との協力を強化することで、デジタル人民元の使用を拡大している。レポートによると、これらの利害関係者は、保険料の徴収、補償の支払い、および従業員の給与と福利厚生の発行を任務としているとのことだ。
BtoB(Business to Business=企業間取引)
BtoC(B2C=Business to Customer=企業がモノやサービスを直接個人 (一般消費者) に提供するビジネスモデル)
上記のB=企業およびC=お客様の事。