Huobi Globalはカリブに本社設立か
デジタル資産取引所のHuobi Globalは、新しい本社としてセーシェルからカリブ海の国への移転に向けて少しずつ進んでいると、Financial Times が報じている事が分かった。
同メディアによるとHuobi Globalは、「カリブ海ですべてを行う」ように動き始めており、新本社設立決定の理由として仮想通貨に対する地域の友好的な姿勢を挙げている。ただし、同報道内容では、現時点でどのカリブ諸国が本社地になるかは不明である。同メディアは、ドミニカ共和国は、同社の新しい本社として選ばれる再有力候補地としてみられており、パナマとバハマは、世界的な取引所を引き付けるためにドミニカに続く有力候補地とみているとのこと。ドミニカ共和国は、同国の首相とHuobi代表者との間で以前実施された会議で、両当事者がデジタル資産の採用改善の約束に基づき、誘致獲得できると考えられています。
規制当局との問題がカリブ域を後押しか
Huobiは世界中の規制当局と複数課題を抱えている事がカリブ海への移行を後押ししていると予想されている。
中国がデジタル資産を全面的に禁止したことで、Huobiは国外に追い出され、何百万人もの顧客が新しい規制体制の影響を受けている。その後は韓国や米国などで進出を試みたものの、すでに確立された世界的存在感を有するライバル社と競争する困難に直面。引き続きセーシェルに拠点を置くことは維持するとみられるものの、200人近い従業員が今後設立されるカリブ海の新本社に移転する予定とのこと。
現在Huobiは財政危機に直面しており、従業員の解雇も検討されていると報じられている状況だ。同社の広報担当者はこの主張を否定し、現在「健全なキャッシュフロー」を享受していると語っている。
魅力のカリブ海
カリブ海の島々は現在、デジタル資産会社の候補地や目的地とみられ始めており、これまで候補地とされてきた東南アジアの地位を奪っている。
サム・バンクマン-フリード(Sam Bankman-Fried)氏率いる仮想通貨デリバティブ取引所FTXは、バハマに開設し、Web3企業がこの地域に大きな関心を寄せていることを改めて示し、以降、Binance、PrimeBit、C-Tradeなどが設立している。カリブ海には観光客のホットスポットとしての長い歴史があり、友好的なデジタル資産法への転換は、厳しい税制から逃れる企業を惹きつける好材料となる。この地域は、CBDC(中央銀行発行デジタル通貨)の開発をリードしており、バハマは先駆的な動きでサンドドルを立ち上げている。