FTXはフォビ(Huobi)を買収する計画を正式に否定

サム・バンクマン・フリード氏がHuobi買収を否定

大手仮想通貨デリバティブ取引所FTXのサム・バンクマン・フリード(Sam Bankman-Fried)CEO(最高経営責任者)は、8月29日(月曜日)、仮想通貨取引所Huobi(フォビ)を買収する予定はないと正式に否定したことが明らかになった。

Huobi Globalは人気のある仮想通貨取引所で、CoinGeckoのデータによると、24時間の取引高は6億2,400万ドル(約863億円)で、世界最大クラスの仮想通貨取引所として知られている。買収の可能性に関する噂は、8月12日(金曜日)に流れ始め、当時、大手メディアのブルームバーグは、Huobiの創業者であるレオン・リー(Leon Li)氏が同社株式の売却を検討し始めたと報じた。リー氏はHuobiの60%の株式を保有しており、その評価額は20億ドルから30億ドル(約2,767億円~4,150億円)となっている。

同報道では、FTXとTron(トロン/TRX)のCEO(最高経営責任者)であるジャスティン・サン(Justin Sun)氏を含むさまざまな投資家がHuobiの株式の過半数を取得する可能性があると示唆されていた。しかし、FTXはHuobiを買収する意図はないものの、同社は2022年、他の買収を検討していると報じられており、これに対してフリード氏は次のように述べている。

日本語訳:
どうやら多くの人がこう言っているようなので、はっきり言っておくが、いや…、われわれはHuobiを買収する予定はない。

FTXのこれまでの買収に関連する同行

FTXは過去24時間に18億ドル(約2,491億円)の出来高を処理しており、Huobiは同じ期間に6億4,000万ドル(約886億円)の出来高を処理するなど、その出来高に関しても買収が報じられた要因となったとみられる。

FTXの買収に関しては、さまざまな噂が飛び交っており、6月には、仮想通貨貸出サービスのセルシウス(Celsius)の買収を検討したが、Celsiusの財務状況が悪く、計画を断念したことも報じられている。また、今年7月にFTXは、別の貸し手であるBlockFiに与信枠を拡大し、条件として、最大2億4,000万ドル(約332億円)の変動価格でBlockFi買収オプションが与えられており、最近の報道では、そのような取引はわずか1,500万ドル(約20億円)になる可能性も指摘されている。さらに同月、FTXがボイジャー・デジタルの資産を、同社自体を買収することなく取得することを提案しており、Voyager Digitalは、FTX社からの融資を先に受けていたにもかかわらず、この申し出を強く拒否していた。

しかし、これらの想定される買収計画はいずれも実現していないが、FTXの高い収益と地位は、業界における大規模な取引を模索している可能性が高いことを意味しているようだ。