CoinbaseはBlackRockとのパートナーシップを発表直後に10億ドル強の損失報告

Coinbaseが10億ドル以上の損失を計上

厳しさを増し続けるクリプトウィンター(仮想通貨の冬)の渦中にいるCoinbaseは、米国ユーヨークに本拠を構える世界最大の資産運用会社BlackRockとのパートナーシップ締結を発表し、市場に朗報をもたらした直後、10億ドル(約1,349.5億円)以上の損失を報告した事が分かった。

CoinbaseがBlackRockと提携してビットコイン(Bitcoin/BTC)用ソフトウェアツールの一部を使用すると発表した朗報により、同社の株価は上昇。採用凍結発表とレイオフ実施後に現市場で必要とされていたOptimism(※イーサリアムのレイヤー2ブロックチェーン)を注入したことで注目を集めていた。

しかし全体としてCoinbase は依然として苦しんでいる状況にあり、第2四半期には、2021年同期のおよそ16億ドル(約2,160億円)に上る純利益と比較して、10億ドル以上(※1株あたり約675円)の損失となった。現在は1株あたり約86ドル(約11,600円)で取引されており、上場時の1株あたりおよそ381ドル(約51,500円)で販売された当時の価格と比較すると、株価は大幅に下落している事が分かる。

取引収益に影響も強みの浮き彫りに

Coinbaseは、株式市場で取引されている数少ない仮想通貨企業の1つで、より伝統的な金融業界にとって仮想通貨への一種の通過点と見なされている。

Coinbaseインターナショナルのブレット・テジポール(Brett Tejpaul)CEO(最高経営責任者)と副社長であるグレッグ・トゥサール(Greg Tusar)氏は株主宛ての書簡の中で次のようにコメントしている。

Coinbase Primeは、Coinbaseの顧客でもあるAladdinの機関投資家ベースに、仮想通貨取引、カストディ、プライム仲介、および報告機能を提供します。第2四半期は、仮想通貨企業の耐久性のテストであり、全体的に複雑な四半期でした。劇的な市場の動きはユーザーの行動と取引量を変化させ、取引収益に影響を与えましたが、リスク管理プログラムの強みも浮き彫りにしました。