バイナンスから WazirX への転送が無効化

BinanceとWazirXの紛争が発覚

大手仮想通貨取引所Binanceのジャオ・チャンポン(Zhao Changpeng:趙 長鵬)CEOは、Wazirxウォレットを無効にできると警告し、インドの仮想取引所に資金がある人はBinanceに転送するよう警告したことが明らかになった。

この警告は、BinanceがWazirxを買収したかどうかに関するジャオCEOとWazirxの創設者ニシャル・シェティ(Nischal Shetty)氏による多数のツイートに続くものであるとのこと。Binanceの警告により、グローバル仮想通貨取引所として知られるBinanceと、インドの仮想通貨取引所Wazirxの間の紛争が深まった。

日本語訳:
欺瞞の言葉遊びをしている人々。ドメインをシャットダウンできます。ユーザーを傷つけるだけです。私たちは取引システムを管理していません。AWS ログインを提供しただけで、ソース コードもデプロイ機能もありません。また、AWS アカウント、ソースコード、デプロイなどへのアクセスも維持しました。

BinanceとWazirxの争いは、ED(India’s Directorate of Enforcement =インドの執行理事会)がマネーロンダリング(資金洗浄)捜査の一環としてWazirxの銀行資産を凍結したことから始まっている。EDの発表を受けて、ジャオCEOは、両取引所が買収を発表してから約3年後に、同社がWazirxを買収したことを否定している。しかし、氏はこれに反対し、自身の取引所は本当にBinanceに買収されたと主張しており、両者の主張に大きな食い違いが生じている事が公になっており、ジャオCEOはこの問題について次のように語っている。

Wazirxの創業チームは、プラットフォームの運用のコントロールを維持していました。Binanceは、ユーザー、KYCなどのデータやコントロール権を与えられたことはありません。私たちはWazirxの取引システムを管理していません。Wazirxは私にAWSのログイン権限を与えただけで、ソースコードもデプロイメント能力もありません。そのため、AWSアカウントへのアクセス、ソースコード、デプロイなどを実行することは不可能です。


Wazirx の所有者は誰なのか

これに対して、シェティ氏は、Wazirxを所有するZanmai Labsが7日以上EDに協力しており、必要なデータをすべて提出しているとツイートしており、今後の対応について検討中であるとしている。

一方で、インドの法執行機関は、一部の企業のマネーロンダリングを助けた疑いでWazirXへの捜査をはじめており、同国の執行理事会は、WazirXが不正資金洗浄で即日融資アプリ企業を支援していると指摘。当局はこれを理由に、6,467億ルピー(約1兆964億円)以上を保有するWazirXの銀行資産を凍結しているほか、ジャオCEOがWazirXの株式を所有していないと主張したため、WazirXは結局誰のものなのか、混乱が広がっているのが現状だ。