ド・クォン氏によるLUNA復活計画にコミュニティが反発
Terraの創設者であるド・クォン(Do Kwon)氏は、夕方にガバナンス投票のための提案書提出について発表したことで、コミュニティの反発に直面したことが明らかになった。
NEXTMONEYの特集記事「Terra創設者ド・クォン氏、別のLUNAリバイバルプランを発表」で報じたように、クォン氏は復活計画の発表で、現在存在するTerraチェーンは、アルゴリズムステーブルコインの新しいチェーン「Terra」(トークンLuna $LUNA)にフォークされ、古いチェーンは「Terra Classic」(トークンLuna Classic $LUNC)と呼ばれるべきであるとの主張を行っている。
復活提案にコミュニティから反発の声
同氏は、コミュニティと開発者のエコシステムを維持するために、Terraチェーンを再構築することが重要だと考えており、この提案が無事にガバナンスの投票を通過すれば、ネットワークフォークを調整する予定であるとのこと。
これに対して一部ユーザーからは、次のような反発の声が上がっている。
これは本当に悪いアイデアにしか見えない。もしあなたたちにそのようなものを入れる意図と資金があるなら、オリジナルのチェーンを保存すべきであり、オリジナルのLunaを修正できる。このようなフォークは必要ない。
Terra(LUNA)とは、韓国のTerraform Labs社が開発したステーブルコインであり、2021年に大きく価格を伸ばした銘柄として知られていた。しかし、5月14日の時点でTerraはドルとのペッグを失い、82ドル(約10,600円)から0.000132ドル(約0.017円)にまで急落したことで大きな混乱を引き起こしていた。
新たなフォークは失敗に終わるのか
しかし、Binanceのジャオ・チャンポン(趙長鵬:Zhao Changpeng)CEO(最高経営責任者)によると、新しいフォークに何の価値も付加されないため、フォークは失敗するであろうとの見方をしている。
SMH
— CZ 🔶 Binance (@cz_binance) May 16, 2022
また、Zhao氏はこのフォークニュースが発表されてすぐに、SMH(Shake My Head=頭(または首)を揺らす)という完全な反対意見を表すときによく使われる略語をツイートしている。
一方で、TerraのUSTステーブルコインとLUNAは最近、大規模なクラッシュを経験しており、このクラッシュにより、トレーダーはステーブルコインの信頼性について議論することになった。実際、LUNAのようなアルゴリズムステーブルコインは、米ドルのような不換紙幣とのバランスを維持する能力を持っているとされているが、それらはしばしば担保不足であり、ステーブルコインの総価値を裏付けるに足るだけの資産を埋蔵していないとの指摘もある。そのため、ステーブルコイン自身とそれを裏打ちする別のコインとの間の需要と供給の方程式を監視するアルゴリズムが、正常に機能していないとの見方もある。