VisaとMastercardがロシアの銀行をブロック
VisaとMastercardのグローバル決済プラットフォームは、ウクライナへの侵入に対するロシアに対するより広範な制裁の一部として、ロシアの銀行がネットワークにアクセスするのをブロックする計画を発表した。
Mastercardは2月28日(月曜日)、複数の金融機関をブロックし、同社すべてのコンプライアンス義務を遵守するため、規制当局と協力し続けると発表。続いて3月2日(火曜日)、Visaは、「適用される制裁を確実に遵守するための迅速な措置を講じており、実施される可能性のある追加の制裁を遵守する準備ができている」と発表。さらに、2社は、ウクライナでの人道支援に向けてそれぞれ200万ドル(約2億3,000万円)を約束。Visaは、米国ユニセフに200万ドルの助成金を提供し、ユニセフと赤十字のウクライナ対応基金に最大100万ドルを寄付。Mastercardは、人道的救済に向けて、赤十字、セーブ・ザ・チルドレン、および会社の従業員支援基金に200万ドルを寄付するとのこと。なお、2社ともにブラックリストからの経済的影響があるかどうかは明言していない。
2社のネットワークからロシアの銀行をブロックする動きは、欧州連合、英国、カナダ、米国の加盟国がSWIFT銀行間メッセージングシステムから一部のロシアの銀行を削除することを約束した数日後である。
ロシアからの脱出
ロシア、その金融機関、およびそのエリートに対する制裁は、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領にウクライナから撤退し、紛争を解決するためのより外交的な方法に戻るよう圧力をかけることを目的としている。
ウクライナへの侵攻をめぐるロシアに対する新たな制裁措置は、複数の企業がロシアとの関係を断ち切っており、英国の石油大手BP(ブリティッシュ・ペトロリアム:The British Petroleum Company plc)は、同業者であるロシア国営のロスネフチ(Rosneft)の20%の株式を撤退すると発表。これにより、前者は最大250億ドル(約2兆8,802億円)の打撃を受ける可能性がある。さらに、英国に本拠を置く石油・天然ガス等エネルギー供給企業シェル(Shell)は、ガスグループのガスプロム(Gazprom)と共同で運営しているロシアの事業から撤退。ロイター通信によると、取引所のオペレーターであるナスダックとインターコンチネンタル取引所も、ロシアを拠点とする企業の株式の取引を一時的に停止している。