仮想通貨市場は2021年に450%急増
仮想通貨市場への投資は2021年に世界的に急増し、2020年の54億ドル(約6,236億円)と比較して、300億ドル(約3兆4,650億円)以上を集めたことが分かった。
監査、税務、アドバイザリーサービスを提供する多国籍企業のKPMGは、Pulse in Fintechレポートの中で、フィンテックにおける暗号の可能性に対する認識が驚くほど向上したことを指摘している。同社によると、2021年にはフィンテックの世界で仮想通貨とブロックチェーンへの関心が急上昇した事を受け、暗号が金融サービスで果たせる役割を調査した。
2021年の1年間で投資家は、ブロックチェーンス市場に慣れ始め、それが今日提供する潜在的な価値を見るだけでなく、明日の可能性にも門戸を開いていると言える。さらに、幅広いブロックチェーンへの関心が高まっていると述べており、規制技術とサイバーセキュリティは、暗号ソリューションを模索している業界のほんの一部と言える。ただし、この1年は、さまざまな管轄区域が仮想通貨市場を規制する方法に大きな相違が見ら、大半の西側諸国はイノベーションを歓迎したものの、中国はすべての仮想通貨を禁止している、さらに、インドでも中国に続く措置を講じ、仮想通貨の支払いを禁止する法案を導入している。
2022年の仮想通貨市場に対する予測
2022年について同レポートは、個人投資家と機関投資家の両方からの仮想通貨市場への関心と投資の継続的な増加を予測している。
KPMGのマネージングディレクターであるブライアン・ヒーバー(Brian Heaver)氏は、小売の採用と投資の観点から、仮想通貨にとってこれまでで最も重要な年の1つであったと述べている。また、同レポートでは、仮想通貨企業と規制当局間コラボレーションの増加を予測しており、ステーブルコイン発行者は、準備金についても透明性が高まるとレポートの中で予測している。
現在、仮想通貨とブロックチェーン分野で多くのことをしようとしている企業は信じられないほど多くあり、それらすべての努力がどこに到達するかは不明であるものの、その可能性には多くの好奇心と関心が寄せられている。そして、レポートの中ではWeb 3テクノロジーにも焦点が当てられており、企業はブロックチェーンがそれを実現する方法を見つけようと奮闘している現状を述べている。ただし、投資家は依然としてこの分野のボラティリティが続くと見ている可能性が非常に高く、仮想通貨市場はまだまだ進化し続けており、今後の展開につながるテスト段階にある。