中国規制当局は、国内マイニング業社から段階的な移行を提案

中国政府がマイニング業者から段階的に規制を移行

中国政府が、国内の仮想通貨セクターの規制をさらに強化するため、中国内のマイニング業者を段階的に撤退させる姿勢を見せていることが明らかになった。

20社以上ある中国の仮想通貨関連企業は、中国政府があらゆる仮想通貨に対して敵対的な姿勢を示しているため、事業を停止し撤退している。NDRC(National Development and Reform Commission=中国国家発展改革委員会)は、市場アクセスのネガティブリスト2021年(Market Access Negative List 2021)草案に、マイニングなどの仮想通貨活動を追加する意向だ。提案された草案が通過した場合、本格的に中国全域で仮想通貨取引やマイニングなど、仮想通貨関連の活動が禁止されることになる。

また、発表後に多くの投資家は香港を安全な避難所と見なしており、Powercrypto Holdingsはマイニング事業を香港に移転すると発表している。Powerbridgeテクノロジーの子会社である同社は、イーサリアム(Ethereum/ETH)とビットコイン(Bitcoin/BTC)のマイニングを専門としており、600台のビットコインマイニングマシンと2,000台のイーサリアムマイニングマシンの在庫を香港に移している。

2021年9月から中国政府による仮想通貨の取り締まり強化

中国政府は、何年も前から仮想通貨に対して否定的な考え方を明らかにしており、2021年9月末、中国の中央銀行にあたる中国人民銀行(People’s Bank of China)によって、デジタル資産の取引とマイニングが中国の国内で禁止されていることを示す文書が公開されている。

この発表を受け、多くの仮想通貨関連企業が中国からの撤退を決定しており、NEXTMONEYの特集記事「Huobiは中国政府の規制強化で本土からの新規ユーザー受け入れ停止へ」で報じたように、人気仮想通貨取引所Huobiが中国からの新規ユーザー登録を停止したことは記憶に新しい。実際中国は、仮想通貨マイニングの70%を占めていたほどのマイニング大国であり、マイニング関連の企業にとっては大きな影響があると考えられている。

一方で中国政府は、CBDC(中央銀行の発行するデジタル通貨)開発に関し、依然として主導的であり、2022年2月までにデジタル人民元の「e-yuan」を展開する予定だしかし、中国人民銀行が国内の仮想通貨取引とマイニングを禁止する考えを示した反面、ビットコインの価格は25%ほどの上昇を記録している。

Huobiは中国政府の規制強化で本土からの新規ユーザー受け入れ停止へ

2021.09.27