ビットコインに関する問い合わせが減少
世界最大の資産運用会社BlackRock(ブラックロック)のラリー・フィンク(Larry Fink)CEO(最高経営責任者)はCNBCとのインタビューの中で、過去数週間にわたってビットコイン(Bitcoin/BTC)に関する問い合わせが減少していると述べたことが分かった。
"If we could improve financial literacy. if we could help more people focus on not just speculating of markets and the ups and downs but translating that into investing in the long run," $BLK's Larry Fink on meme stocks $AMC $GME. "I look at this as a possibly good first step." pic.twitter.com/Uqyssz75U6
— Squawk Box (@SquawkCNBC) July 14, 2021
フィンクCEOは、2週間の出張で、ビットコインについて1つも質問がなく、退職者や長期投資家の需要を満たしていないとのべたうえで、次のように語っている。
金融リテラシーを向上させることができれば、より多くの人々が市場や浮き沈みで一喜一憂することなく、仮想通貨を長期的な投資にとして考えることができるようになるでしょう。また、現在は株式市場に焦点を合わせている世代の退職の問題は、次世代にとってそれほど問題にならないかもしれません。
最近ではビットコインに対する投資家の需要はほとんどなく、退職金や長期での投資を望む投資家達にとっては、ボラティリティの激しいビットコインはもはや投資対象ではないとフィンクCEOは見ているとのこと。
BlackRockは9兆ドルを超える資産を運用している世界最大の資産運用会社であり、フォーチュン500(※1)企業のマイクロストラテジーを保有する最大のビットコインの1つにも投資していたことでも知られている。
米国のビジネス誌「フォーチュン(Fortune)」誌が年1回発行するリストの1つで、収入が公開されているすべての企業がランキング対象となり、全米上位500社がその総収入に基づきランキングされている。
投資家の仮想通貨への関心が低下
フィンクCEOの今回の発言は、ビットコインの価格がATHから50%以上下落し、横ばい状態が続いており、投資家の関心が明らかに低下している時期に来ていることに起因している。
直近のビットコインは4万ドルを超えることができておらず、横ばいの相場が続いている。過去2カ月間で2、3回のブレイクアウトがあったにもかかわらず、4万ドルで価格を固めることができない状況が続いている。
BlackRockが投資家の需要が減少したと主張している現在でも、多くの金融大手や金融機関はビットコインおよび仮想通貨のエクスポージャーを獲得し続けている。一方で、ボラティリティの上昇と市場の流動性の低下にもかかわらず、アナリストは、ビットコインを含む取引高上位の仮想通貨はまだ弱気相場に参入していないと予測している。
BlackRockは、当NEXTMONEYの特集記事「BlackRock、1月にビットコインを密かに取引していたことが判明」で報じているように、今年の1月にビットコイン先物を購入し、CMEの2021年3月のビットコイン先物を37ユニット保有していることが判明している。