ナイジェリアにおける仮想通貨規制
2月21日(日曜日)、ナイジェリアの首都であるアブジャ(Abuja)で、ACMAN(Association of Capital Market Academics of Nigeria=ナイジェリアの資本市場学者協会)が主催した仮想講義で、ナイジェリアでの仮想通貨について、SECと連携し投資のためのレベルフィールドを設けることを報告書の中で明らかにした。
ナイジェリア中央銀行とSEC(証券取引委員会)は、ナイジェリアで仮想通貨市場を規制する方法を模索するべく協力し、市場調査を実施することに合意した。SECの市場インフラストラクチャーおよびイノベーション部門の責任者であるティミ・アガマ(Timi Agama)氏は、現在の仮想通貨が、すでにコントロール可能な範囲を超えていると指摘。さらに同氏は、SECや資本市場はマネーロンダリング(資金洗浄)を可能にする不正行為に対応したり、奨励したりすることはないが、仮想通貨は調査すべき市場であるとも述べている。
仮想通貨取引きの禁止・保留で揺れるナイジェリア
ナイジェリアでは、仮想通貨の取引が最近になって、ますます増加しており、仮想通貨取引所も多く誕生していたが、ナイジェリア中央銀行は2月5日、国内の全金融機関に対し、仮想通貨取引関連の銀行口座サービス提供は禁止されていると通告。仮想通貨取引所で取引を行っている個人と事業体を特定し、直ちにその銀行口座を閉鎖するよう指示している。そのため、中央銀行の指示によって市場は機能しなくなっている。
しかし、SECは昨年9月、仮想通貨を証券とみなしていたことから、ナイジェリア中央銀行の口座禁止令については、SECの政策と矛盾するのではないかという声が上がり、13日にナイジェリアの証券取引委員会が、仮想通貨を規制する計画の保留を発表するまでに追いやられた。
SECは今回の決定について、次のように語っている。
私たちは、ナイジェリア人、国際投資家、そしてこの分野に関心のある人々が、快適で平等な競争の場を提供するために、規制当局として協力し、分析することが私たちの願いです。そうすることで、外国のポートフォリオ投資であるFDI(海外直接投資)をこの国に推進し、資本市場を構築できるようになることを願っています。
実際、ナイジェリアでは、3人に1人が2020年に仮想通貨の使用や保有していることが分かっており、ビットコインと仮想通貨の採用において重要な国となっている今、今後の動向には注目が必要だ。