ベネズエラ、ビットコイン取引量が過去最高を更新

ベネズエラ、ビットコイン取引量が過去最高を更新

ベネズエラの法定通貨ボリビア建てのビットコインの取引量が過去最高を更新した。国内で猛威を奮っているハイパーインフレの中での史上最高記録となった。ビットコイン統計サイト「コインダンス」によると、ピアツーピア取引所「ローカルビットコイン」でのボリビア建ての取引高が、12月14日に終了する週に2090億ボリビア(約5億円)となり、過去最高を更新した。

またコインダンスによると、ボリビア建てのビットコイン取引量は、12月に徐々に記録を更新し、これまでの過去最高記録だった2050億ボリビアを超えた。データで見ると、先週取引されたビットコインの実際の量は、記録更新にほど遠かったが、ベネズエラのボリビアの継続的な切り下げにより、多くの証拠を明らかにしている。

一方で、ビットコイン建てでみると、今年2月に記録した2000BTCを超えた取引高に比べて、遥かに低い水準だ。ボリビア自体の価格が下落しているためだとされる。また12月14日までの週に637BTCが取引されており、これは約20億5000ボリビア、または440万ドルに相当しているという。

ビットコイン取引量増加の背景には

ボリビア建てのビットコイン取引量が過去最高を記録したのを後ろ盾に、ベネズエラ政府は同国発行の仮想通貨ペドロのプロモーション活動を活発化させている。

同国のマドゥロ大統領は12月13日、同国の退職者や年金受給者、軍人を対象に、クリスマスボーナスとして同国政府発行のペドロを配布する計画を発表。退職者450万人と公務員など350万人の計800万人を対象としており、今週にも0.5ペドロ(日本円で約3300円)をエアドロップ(寄付)する予定だ。

なお、ベネズエラは当初計画されていた50億バレルの原油から、3000万バレルをペドロの後援のために削減している。