ノーベル平和賞主催者、マチャド氏の平和賞受賞を賭けたポリマーケットでのインサイダー取引を調査

ポリマーケットでノーベル平和賞のインサイダー取引か

ノルウェー当局は、ポリマーケットにおけるノーベル平和賞関連のインサイダー取引の可能性について捜査を開始した。

日本語訳:
ポリマーケットのトレーダー@dirtycupが、マリア・コリーナ・マチャド氏の2025年ノーベル平和賞受賞に賭け、たった1つの賭けに68,117ドルを投じました。他の市場もヘッジも一切せず、ただ1人の候補者に焦点を絞っているのです。@dirtycupはオスロで何かを知ったのか、それとも史上最悪のファンクラブなのか。

ベネズエラの野党指導者マリア・コリーナ・マチャド(Maria Corina Machado)氏を受賞者として発表したノーベル平和賞の主催者は、同氏を受賞者として支持する異常な賭け行為があったとの報告を受けた。同氏は、ベネズエラにおける民主主義と人権の促進への尽力により、金曜日に2025年のノーベル平和賞を受賞した。

このインサイダー取引の可能性は、2024年の米国大統領選挙の際に国際的な注目を集めた分散型予測マーケットプレイス「ポリマーケット(Polymarket)」で発生。このプラットフォームでは、政治、スポーツ、市場など、さまざまなイベントに賭けられる予測市場として世界的にも広く認知されている。

この調査は、ベネズエラ野党指導者である同氏への受賞の数時間前に行われ、異例の利益を生む賭け行為を受けて行われたものだ。「We’re looking into it(調査中)」と、ノーベル研究所の広報担当者エリック・オースハイム(Erik Aasheim)氏は記者団に述べた。

マチャド氏の当選オッズは発表直前に急上昇

注目すべきは、発表の約11時間前にマチャド氏に賭ける取引が急増したことで、ポリマーケットにおける同氏の当選オッズは、当選の数時間前で2%未満から70%へと急激に増えた。

7月に賭けが開始されて以降、オッズは2%を下回り、変動幅はほぼゼロの状態が続いていた。しかし、2025年10月9日(木曜日)、市場では前例のないほどの取引の急増が見られ、現地時間午前1時頃にはオッズが43%に急上昇し、その後1時間以内に70%を超えた。

ノーベル平和賞委員会は、受賞者の身元を秘密にしておくことを任務としているが、機密情報を持つ個人がそれを利用して最大9万ドル(約1,372万円)の利益を上げていたとみられる。「トレーダー6741」と特定されたユーザーは、発表前に新規アカウントを作成し、約5万3,500ドル(約815万円)の利益を上げている。

ポリマーケットは以前も規制当局の監視を受けており、2022年には、未登録のバイナリーオプション市場を運営していたとして、CFTC米国商品先物取引委員会)から罰金を科され、その後、米国デリバティブ取引法に準拠するために組織再編をした。

今回の事例は、情報に基づいた投機と特権データに基づく取引との間の微妙な境界線と、分散型賭博市場が、データ漏えいや内部の者によるアクセスに関する精査を金融機関にもたらす可能性があることを浮き彫りにした。

なお、ノーベル研究所は、ポリマーケットにおける取引の時期と範囲を調査するため、ノルウェー当局との協力を約束。当局は、ブロックチェーン分析企業が賭け金の裏付けとなる口座の追跡に関与するかどうかについては明言していない。

 

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