スウェーデン国会議員、ビットコイン準備金の創設を提案

スウェーデン国会議員がビットコイン準備金の創設を提案

スウェーデン国会議員は、インフレヘッジと国家資産の多様化を目的とした国家ビットコイン準備金の創設を提案し、デジタル金融イノベーションへの転換を示唆している。

スウェーデン国会議員は、インフレ対策と保有資産の多様化のため、戦略的なビットコイン準備金の設置を検討するよう提案。与党連合とその少数派政権を支える主要政党であるスウェーデン民主党のデニス・ディウカレフ(Dennis Dioukarev)議員とダヴィド・ペレス(David Peres)議員によって提案された。この提案は、政府に対して国家ビットコイン(Bitcoin/BTC)準備金の創設を検討するよう求める提案となっている。

提案の中で両議院は、戦略的なビットコイン準備金の構築によって、スウェーデンは「世界の金融インフラにおける破壊的な変化」に備えようとしている。スウェーデンの通貨準備金と金準備金は「政治的、地政学的、経済的リスク」に結びついている。ビットコイン準備金は、通常の準備金に影響を及ぼす可能性のある世界的な混乱に対する防御策として機能すると主張している。

また、この準備金の財源として、既存の法律に基づき当局が押収したビットコインを活用することを提案しており、政府は追加支出なしに準備金を積み立てられ、予算中立の原則に沿ったものとなっている。

ビットコイン準備金に伴いCBDC導入を阻止

両議員は政府に対し、スウェーデン中央銀行の金融政策を規定する法律を変更しないことを約束させ、CBDC(中央銀行発行デジタル通貨)導入の意図がないことを示すよう求め、米国などの他国が既に準備金の設置を進めていることを踏まえ次のように主張している。

スウェーデンはデジタル軍拡競争に参加し、ビットコインの可能性を受け入れ、認識している国々の仲間入りをするべきだ。

米国と同様に、押収したビットコインで準備金を賄うという案を両議員は示唆しているが、どの当局がビットコインを管理するかは現時点では「未解決」だと述べている。

スウェーデンの金融の将来への影響

今提案が実施されれば、スウェーデンはデジタル資産を国家金融戦略に統合する最前線に立つ可能性があり、ビットコインを採用することで、準備金の多様化を図るだけでなく、金融セクターにおけるデジタルイノベーションへのオープンな姿勢を示すことになる。

スウェーデンによる国家ビットコイン準備金の検討は、世界の金融システムの進化における極めて重要な瞬間を示している。デジタル資産の重要性が高まるにつれ、スウェーデンの積極的な姿勢は、現代の複雑な経済環境を乗り越えようとする他の国々にとって模範となる可能性がある。

 

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