ポーランドが世界のビットコインATM数で世界5位に
ポーランドは世界のビットコインATMランキングでエルサルバドルを抜き、世界第5位の仮想通貨ATMハブとしての地位を確保したことが明らかになった。
同国は2025年1月27日に新たに10台のビットコイン(Bitcoin/BTC)ATMを追加し、その総数は219台となり、2022年以降215台のATMを維持してきたエルサルバドルより4台多くなった。ビットコインATMは、伝統的な金融システムとデジタル資産とのギャップを埋める重要な役割を果たしており、ユーザーは簡単にビットコインを中央集権的な取引所に頼ることなく簡単に売買できる。仮想通貨の普及が進むなか、投資、送金、日々の取引など、デジタル資産への直接アクセスを求める人々にとって、これらの機械は実用的なソリューションを提供している。
エルサルバドルはかつてビットコインATMの分野で圧倒的な力を持ち、その野心的なビットコイン導入戦略をサポートするために2022年に215台のマシンを設置した後、世界第5位のハブとしてランキングされた。しかし、他国がATMネットワークを拡大し続ける中、エルサルバドルの台数は停滞を続け、ランキングの後退につながった。
また、米国とカナダは依然として世界のビットコインATMネットワークを大きくリードしており、米国だけで30,780台を占め、世界のビットコインATMの80%以上を占めており、カナダは3,062台(8%)でこれに続く。オーストラリアとスペインのような他の国は、それぞれ1,389台と276台のアクティブなATMで、3位と4位にランクされている。
採用に対して全く異なるアプローチを取るポーランドとエルサルバドル
ビットコインへの関心を共有しているにもかかわらず、ポーランドとエルサルバドルは採用に対して全く異なるアプローチを取っている。
エルサルバドルの戦略は主に政府主導であり、ナジブ・ブケレ(Nayib Bukele)大統領はビットコインを裏付けとするボルケーノ債などのイニシアチブを率先し、IMF(International Monetary Fund:国際通貨基金)からの国際的な圧力にもかかわらずビットコイン購入を続けている。しかし、ATMの新規設置がないなど、同国のインフラ拡張の欠如は、日常的な使い勝手よりも長期的なビットコイン投資に重点を置いていることを示唆している。
一方、ポーランドはよりインフラを重視したアプローチをとっており、公式通貨としてのビットコインを推進する代わりに、ポーランドはATMを通じて仮想通貨トランザクションをより利用しやすくすることに集中し、市民の間で有機的な普及を促進した。同国の仮想通貨に対する規制スタンスは比較的中立的で、当局は積極的な推進や制限よりも、課税やコンプライアンスに重点を置いている。
さらに両国の規制環境も大きく異なっており、エルサルバドルでは、ビットコインは完全な法的地位を享受しており、企業や個人が自由に取引に使用できる。しかし、同国の規制の枠組みは、特に消費者保護や金融監督などの分野で、まだ発展途上にある。
対照的に、ポーランドはEU(欧州連合)の広範な規制の傘下にあり、より厳格なコンプライアンス要件を実施する一方で、法的境界の範囲内でビットコインの繁栄を認めている。