仮想通貨取引所ジェミニ(Gemini)がUAEライセンスを取得

ジェミニがUAEライセンスを取得

キャメロン・ウィンクルボス(Cameron Winklevoss)氏とタイラー・ウィンクルボス(Tyler Winklevoss)氏が所有する仮想通貨取引所ジェミニ(Gemini)は、UAE(アラブ首長国連邦)の顧客のための仮想通貨サービスライセンス取得のプロセスをまもなく開始すると発表したことが明らかになった。

日本語訳:
UAEに来ます!
ジェミニがUAE(アラブ首長国連邦)に拠点を置く顧客にサービスを提供するための仮想通貨ライセンスの取得プロセスを間もなく開始することを発表できることを嬉しく思います。

5月31日(水曜日)に発表されたブログの中で、UAE市民の間で仮想通貨に対する熱意が高まっている事と、同国の規制当局と良好な会話ができている事を強調。同取引所は、UAEは先進的でグローバルな金融ハブとしての地位を急速に確立しつつあると述べており、同社のチームが地域の規制要件について詳しく知るために地域全体の関係者と会談したと述べた。UAE市場への参入を決定したのは、米国における仮想通貨規制をめぐる課題や明確性の欠如が認識されていたことも影響しているとされ、ジェミニのタイラー共同CEOは、米国で遭遇した敵意と不確実性への不満を表明し、UAEの規制当局との議論における前向きな経験をさらに強調している。

ジェミニを真のグローバル企業へと飛躍させるための一歩

ジェミニは、20カ国にわたる世界的な仮想通貨の採用を目指すと述べており、ライセンスを申請することで、ジェミニを真のグローバル企業にするための新たな一歩を踏み出すことになる。

現時点でジェミニの拠点となる事業所がどこになるかはまだ明らかになっていないが、仮想通貨メディアコインテレグラフ(Cointelegraph)によると、ドバイとアブダビに本部を設置することをほのめかしている。ウィンクルボス兄弟は、米国における仮想通貨規制に関する敵意と明確さの欠如が決断のきっかけになったと語っている。

ジェミニがUAEで仮想通貨サービスライセンスを取得することを決定したことは、規制を遵守し、透明性のある方法で運営するという同社のコミットメントを示すものである。仮想通貨ビジネスとイノベーションを促進する環境を確立するためのUAEの取り組みに対する認識も示しているとのこと。新しい市場に進出することで、UAEの個人が規制要件を遵守しながら仮想通貨に関われるようになり、より大きなアクセシビリティーと機会がもたらされることが期待されている。

日本語訳:
ジェミニの2022年世界仮想通貨情勢レポートの一環として、UAEの人々が急速に仮想通貨を取得し、それを対面購入に活用していることがわかりました。
また、まだ所有者ではない人々の間でも仮想通貨を購入する高い意向があることがわかりました。

ジェミニの2022年版「Global State of Crypto Report(日本語訳:仮想通貨の世界情勢レポート)」では、UAEの調査対象者の35%以上が仮想通貨を購入していることがデータで明らかになっており、対して米国では20%にとどまっている。さらに、UAEで仮想通貨を所有していない人の約32%が、今後1年間に仮想通貨を購入する可能性があることがデータから明らかになっており、世界の仮想通貨保有者のわずか19%に比べ、UAEの保有者の33%で、仮想通貨を使って実店舗の小売店で直接買い物をする予定だと回答している。

一方で、同取引所は先週、アイルランドのダブリンに欧州事業を設立する予定であると発表しており、UAE以外での仮想通貨取引所としての活動を広げている。

ジェミニは、オフショアの仮想通貨デリバティブ・プラットフォームであるGemini Foundationを立ち上げ、提供するサービスを急速に拡大しており、30カ国でローンチされたが、米国、英国、欧州連合のユーザーには提供されていない。