フィリピンのUnionBankがBTCとETHの取引サービスを許可

UnionBankが仮想通貨取引サービスを提供へ

フィリピンのUnionBankは、スイスの仮想通貨会社METACOと提携し、ビットコイン(Bitcoin/BTC)とイーサリアム(Ethereum/ETH)の仮想通貨取引サービスを提供すると発表したことが明らかになった。

デジタル資産管理技術を提供するMETACOは、UnionBankがHarmonizeプラットフォーム上でライブで仮想通貨取引サービスを提供することを発表。これは、2022年1月に行われた計画で発表されており、UnionBankのヘンリー・アグダ(Henry Aguda)CTO(最高技術責任者)によると、同銀行はフィリピンで初めてデジタル通貨交換を許可した規制対象銀行だという。

フィリピンの人口の4%以上が仮想通貨を所有

UnionBankはフィリピン最大の銀行であり、2022年6月のレポートによると、フィリピンの人口の4%以上が仮想通貨を所有していることも明らかになっている。

UNCTAD「Digital currency ownership as share of population: Top 20 economies, 2021(日本語訳:人口の割合としてのデジタル通貨の所有率:上位20の経済圏、2021年)」より画像引用

同銀行のブロックチェーンとアプリケーションプログラミングインターフェースグループの責任者であるキャシー・カサス(Cathy Casas)氏は、次のように語っている。

平均的なフィリピン人は、市場が安定していると仮定して、5年後には個人資産の3%から5%をビットコインなどのデジタルトークンで保有することになりそうです。多くの仮想通貨投資家は若者で、その中にはplay-to-earnの仮想ゲームからトークンを獲得する人もいます。

2019年初めにUnionBankは、フィリピンペソによってペッグされた独自ステーブルコインであるPHXをローンチしており、PHXを交換媒体および価値の貯蔵にすることを意図していた。その後、2022年4月、UnionBankはメタバースプラットフォームArk of Dreamsと提携し、メタバースに進出するなど仮想通貨関連のサービスを拡大。これにより、同銀行は、仮想通貨取引施設を提供する世界最大の銀行の名簿に加わり、最近では、ベルリンのデジタル銀行N26が、顧客に仮想通貨取引サービスを提供し始めると発表している。

一方で、9月下旬には、シンガポール最大の銀行であるDBS銀行が、仮想通貨取引サービスを開放したことで、顧客はデジタル取引所であるDDExのサービスにアクセスできるようになっている。同銀行は、投資可能な資産が少なくとも24万6,000ドル(約3,600万円)ある認定顧客が、ビットコインを含むいくつかの仮想通貨を取引できるようにしている。