Bitcoin.orgがDDOS攻撃の被害に
先日、自称ビットコインの生みの親クレイグ・ライト(Craig Wright)氏とのビットコインホワイトペーパーの著作権をめぐる裁判で、敗訴となったビットコインウェブサイトBitcoin.orgが今度はDDOS攻撃を受け、身代金として0.5BTCを要求されていたことが明らかになった。
https://t.co/OsFgRFRRZb getting hit with an absolutely massive DDoS attack and a ransom demand to send Bitcoin or they'll continue.
I don't think I've been this offended in a while. Ungrateful scum.
— Cøbra (@CobraBitcoin) July 5, 2021
Bitcoin.orgの所有者であるCøbra(コブラ)氏は、42,000人のフォロワーが居るTwitterで、同サイトがDDoS攻撃(分散型サービス拒否攻撃)(※1)に見舞われたと語った。
Webサイトのトラフィックを人為的に溢れさせることで、他のユーザーが利用できないようにするハッキング行為の一種を指す。より詳しい解説は、当NEXTMONEYの特集記事「DDoS攻撃はEXMO暗号通貨交換サーバーをダウンさせる」を参照いただきたい。
Cøbra氏によると、攻撃者は0.5ビットコイン(※7月9日11時時点の価格で、約193万円/CoinMarketCap調べ)を要求しており、これに対してCøbra氏は次のようにコメントしている。
Bitcoin.orgは、非常に大規模なDDoS攻撃と、身代金としてビットコインを要求されています。しばらくの間、サイトを利用することはできず非常に憤慨しています。
2020年よりDDoS攻撃が目立つように
Bitcoin.orgは2020年12月にすでに同様の攻撃を受けており、ユーザーはビットコインコアソフトウェアに数時間アクセスできない状態に陥っていた。
DDoS攻撃は、仮想通貨取引所では最もポピュラーな攻撃手段の一つであり、OKEx、Bitfinex、Binanceなどの人気仮想通貨取引所もBitcoin.org と同様に、2020年に標的にされている。BinanceのCEO(最高経営責任者)であるChangpeng Zhao(ジャオ・チャンポン:越長鵬)氏によると、この手の攻撃は取引所からお金を盗むのではなく、取引所の評判を傷つけることを目的としているとのことだ。その点から考えると、Bitcoin.orgは、ビットコインのブロックチェーンと仮想通貨に関するオープンソース情報を収集する非営利団体であり、Bitcoin.orgのような非財務情報サイトが、財務情報もユーザー情報も含まれていないことを考えると、ターゲットになるのは奇妙なことだと言える。
一方、冒頭でも少し触れているが、2021年1月、Bitcoin.orgとBitcoincore.org は、ビットコインの作成者であると主張するライト氏から、著作権侵害でビットコインホワイトペーパーを削除するように依頼されている。これにより裁判所はデフォルトの判決を下し、Bitcoin.orgは、英国のIPアドレスを持つすべての人のBTCコアソフトウェアへのアクセスを無効にし、ビットコインホワイトペーパーへのリンクもプロジェクトから削除した。