FBIとブルックリン地方検事、仮想通貨詐欺サイト241件を閉鎖
米・ブルックリン地方検察局の仮想通貨対策班とFBI(連邦捜査局)は、米国人から数千万ドルもの資金を騙し取っていた国際的な詐欺組織に関わる241件のウェブサイトを遮断し、112台のサーバーを押収したと発表した。
今回の摘発は、約3年間におよぶ継続的な捜査の成果です。捜査当局は米国および東欧のホスティング事業者が管理するインフラを標的とし、3つのタイムゾーンにまたがる迅速な捜索令状の執行を実施。押収されたシステムには、詐欺用コンテンツや被害者の個人情報、悪用されたソフトウェアが保存されていた。
検察側はこれまでにも400以上の詐欺関連ドメインを停止させてきたが、代替サイトが次々と作成される事態が続いていた。そのため、今回はウェブサイト単体ではなく、背後にある基盤サーバー(バックエンド)そのものを押収・無力化することで、組織の再構築や既存被害者への再接触を根底から阻む作戦に出た。
東欧を拠点とした巧妙な詐欺手口と二次被害
捜査によると、この詐欺ネットワークの拠点はウクライナをはじめとする東欧地域に特定されており、主な標的とされたのは、米国在住のロシア語話者コミュニティだった。
犯行組織は主にFacebook上のロシア語による投資広告を利用し、偽アドバイザーを介して被害者に専用プラットフォームでの仮想通貨購入と指定アドレスへの送金を指示していた。
被害者が資金を引き出そうとすると口座がロックされ、追加の税金や手数料を要求して資金を奪い取る。悪質なことに、最初の被害から数週間後、盗まれた資金を回収してやるという虚偽の申し出で再び接近する“回収詐欺(二次被害)”まで横行していた。
急増する暗号資産被害と司法の対応
FBIの統計によると、2025年における暗号資産詐欺の被害額は114億ドル(約1.8兆円、※前年比22%増)に達しており、深刻な社会問題となっている。
ブルックリン地方検察局では2023年に専門部門を立ち上げて以来、取り締まりを継続してきた。同一の捜査班による別件では、コインベース(Coinbase)の顧客になりすまして約100人から1,600万ドル(約25億円)を騙し取った23歳の男に対し、第一級資金洗浄罪などで4年から12年の懲役刑と巨額の賠償命が下されている。
さらに、米議会でも暗号資産盗難に対処する特別タスクフォースの設置法案が提出されるなど、連邦・地方自治体・民間企業(Coinbase等)が一体となった国際的な捜査網の構築が進んでいる。
正規ルートを通じた被害回復と注意喚起
被害回復を謳う詐欺が多発する中、FBIは正式な被害回復支援について注意を促している。ワンコイン(OneCoin)事件の例では、onecoinremission.com 等、司法省の公式プログラムを通じて4,000万ドル(約63億円)以上が被災者に補償分配された。
捜査機関は、資金回収を約束する不審な連絡に応じず、公式な申請ルートであるIC3(インターネット犯罪苦情センター)を通じて正しく報告するよう呼びかけている。
























