ナイジェリア当局がP2P仮想通貨取引禁止を検討

ナイジェリア当局がフィンテック新興企業3社にP2P仮想通貨取引停止命令

ナイジェリア当局は、金融機関がP2P(ピアツーピア)の仮想通貨取引を促進することを禁止する計画であると報じられている事がわかった。

報告書によると、ナイジェリア国家安全保障問題担当大統領補佐官事務所は、仮想通貨取引を国家安全保障上の懸念事項として分類。このような取引を可能にすることで知られるフィンテック新興企業3社が、P2Pの仮想通貨取引を阻止し、法執行機関に報告するよう指示された。

現地メディアの報道によると、西アフリカの国の当局が、規制対象の金融機関によるP2P仮想通貨取引の促進を禁止する計画を立てていると示唆。同報告書は匿名の情報提供者の話を引用し、P2P取引を可能にするフィンテック新興企業3社がすでにこれらの取引を阻止し、法執行機関に報告するよう指示を受けていると述べている。

銀行エコシステムから仮想通貨事業体を排除はデマ

ナイジェリアがP2P仮想通貨取引の禁止を計画しているという憶測は、CBN(Central Bank of Nigeria:ナイジェリア中央銀行)が2021年2月5日に下された決定を取り消すと称する書簡を公に否認することを余儀なくされたわずか数週間後に浮上。

CBNは2024年の初めにこの指令を正式に解除。同指令は銀行に銀行エコシステムから仮想通貨事業体を排除することを強制した。この書簡は最終的にはデマとして却下されたが、ナイジェリアの仮想通貨コミュニティの多くは、この事件が投資家の信頼を損なったと主張。CBNが最終決定を下す前に反応を測るために意図的に書簡を公開したのではないかと推測する人もいた。

P2P仮想通貨禁止間近

一方で、同メディアの2024年5月3日(金曜日)付けの報道によると、ここ数カ月間、仮想通貨取引に関する国の政策に影響を与えてきたNSA(National Security Adviser:ナイジェリア国家安全保障顧問局)が、仮想通貨取引を国家安全保障問題として分類したことを明らかにした。

フィンテック新興企業であるMoniepoint(モニーポイント)のトシン・エニオルンダ(Tosin Eniolorunda)CEO(最高経営責任者)氏は、このような指定は、ナイジェリア当局がP2P仮想通貨取引の禁止を検討していることを示唆している可能性があると主張。当局が現在 P2P 取引の阻止に熱心である理由についての洞察を次の様に共有している。

NSAは、仮想通貨取引に関与していた多くのアカウントを発見し、それらのアカウントをブロックした。彼らはフィンテックの(口座開設が)早いことを懸念し、オンボーディングをやめるように言った。

なお、同メディアは、日付は特定されていないものの、禁止措置が間もなく発表される予定であると主張する匿名情報提供者からの情報を引用している。