韓国の仮想通貨市場取引量が2年ぶりのピークに
2024年第1四半期、韓国の仮想通貨市場は過去2年以上で最高の取引量を記録し、累積取引量でウォンが米ドルを追い抜いた事が分かった。
Kaiko「Market Share of Volume」(日本語訳:)より画像引用
ブロックチェーン分析会社Kaiko(カイコ)の調査データによると、マクロ経済環境の改善と国内取引所間の競争激化により、韓国の仮想通貨市場の取引量は2024年3月初旬に過去2年以上で最高水準に急増した事が判明。過去3年間、平均82%の市場シェアを誇り、韓国の仮想通貨シーンで長年にわたってリードしてきたUpbit(アップビット)だが、最近の状況の変化は、Bithumb(ビッサム)とKorbit(コルビット)が成長し続けたことで市場にさらなる競争をもたらしている。
Korbitの市場シェアは2024年には1%前後にとどまり、最小限の成長しか見られなかったが、Bithumbは大幅な急成長を遂げ、2023年10月に手数料ゼロ政策を実施してから数カ月間で市場シェアは3倍になったとKaikoのアナリストは述べている。アナリストらは、手数料ゼロ戦略が取引量の増加に成功したにもかかわらず、Bithumbは2023年に60%の大幅な収益減少に直面し、取引所がこの取り組みを中止するよう促したと指摘したうえで、次のように述べている。
収益の大幅な減少により、取引所は開設からわずか5カ月後の2月5日に手数料無料キャンペーンを中止した可能性があります。
香港での仮想通貨ETF承認がアジア太平洋全体の市場を押し上げる可能性も
4月初旬のKRW(韓国・ウォン)の出来高はわずかに減少したが、最近香港でスポットビットコインとイーサリアムETF(上場投資信託)が承認されたことを考慮すると、アジア太平洋地域全体の市場センチメントが押し上げられる可能性があるとKaikoは主張している。
HashKeyとBosera Internationalは2つのスポットETFについて香港SFC(香港証券先物委員会)から条件付き承認を確保し、アジアの投資家にとって極めて重要な瞬間を示している。なお、HKEX(香港証券取引所)は商品上場や関連事項の準備を完了するまでに2週間程度を要すると予想されている。