SEC、仮想通貨大手のジャスティン・サンとリンジー・ローハンを証券法違反で告発

SECがジャスティン・サン氏やリンジー・ローハン氏らを告発

SEC(米国証券取引委員会)はこのほど、ジャスティン・サン(Justin Sun)氏と、同氏の3つの会社トロン財団(Tron Foundation)、ビットトレント(BitTorrent)、株式会社レインベリー(Rainberry Inc)を、未登録証券販売のを疑いで告発した事が分かった。

SECは、規制当局が仮想通貨業界を取り締まったことを受け、同氏と同氏が所有する会社が、トロニクス(TRX)とビットトレント(BTT)のトークンを証券として登録せずに一般に提供・販売したと主張している。SECは、仮想通貨証券であるTRXとBTTの無登録での募集・販売容疑に加え、TRXに関連する詐欺行為の疑いで同氏とその会社を告発。SECは、同氏と彼の会社がTRXの流通市場を不正に操作するために大規模なウォッシュトレードを行ったと申し立てており、このウォッシュトレードの申し立てには、同じ仮想通貨を同時に売買して、実際よりも多くの取引活動があるように見せかけることが含まれている。

日本語訳:
ジャスティン・サン氏に対する起訴に関連して、サン氏の暗号資産証券を違法に宣伝した8人の有名人も起訴しました。

今回の同氏に対する告発に関するSECの声明で名を連ねた8人の有名人は、以下の通りだ。
・リンジー・ローハン氏
・ジェイク・ポール氏
・デアンドレ・コルテス・ウェイ氏(ソウルジャ・ボーイ)
・オースティン・マホーン氏
・ミシェール・メイソン氏(ケンドラ・ラスト)
・マイルズ・パークス・マッコラム氏(リル・ヤクティ)
・シェーファー・スミス氏(ニーヨ)
・アリアウン・シャム氏(アコン)

サン氏は見かけの取引量を人為的に膨らませるスキームを指揮か

SECの訴状によると、サン氏と彼の会社は、複数の未登録バウンティプログラム(bounty program)を通じ、投資としてTRXとBTTトークンを提供し販売したとされている。

これらのプログラムは、利害関係者に対して、TRXとBTTの分配と引き換えに、ソーシャルメディアでトークンを宣伝。そのトロン系列のTelegramとDiscordチャンネルに他人を勧誘し、BitTorrentアカウントを作成するよう指示したとされている。SECは、これらの報奨金プログラムは投資家に正確で完全な情報を提供せず、投資に関連するリスクを開示せずに行ったと主張。同氏は、トロニックスの見かけの取引量を人為的に膨らませるスキームを指揮したとされ、連邦証券法の不正防止および市場操作の規定に違反した罪で起訴されている。

さらに、SECは2018年4月から2019年2月にかけて、同氏が従業員に指示し、自身が管理する2つの仮想通貨取引プラットフォームのアカウント間でTRXのウォッシュトレードを60万件以上実施。毎日400万ドル(約5.2億円)から700万ドル(約9億円)のTRXウォッシュトレードを行ったと主張している。