FTXがBlockFiの株式取得を計画

FTXがBlockFi 株式購入を計画

仮想通貨レンディングサービスを手掛けるFTXは、苦境にあるデジタル資産貸し出しプラットフォームであるBlockFiの株式を購入することを計画していることが明らかになった。

ウォールストリートジャーナルの報道によるとFTXは、低迷する仮想通貨金融機関BlockFiの株式を取得するために交渉中とのこと。というのもFTXは最近、BlockFiに2億5,000万ドル(約340億円)の緊急信用枠を拡張したことが明らかになっており、今回の株式購入はそれに続く金融関係の拡大になると見られている。

しかし、BlockFiの広報担当者は、このレポートについて公式回答をしておらず、FTXとBlockFiの間協議はまだ進行中であり、現時点では明確な情報は明らかになっておらず、BlockFiの広報担当者は、次のようにコメントしている。

われわれはまだ取引の条件を交渉しており、現時点ではより多くの情報を共有することはできません。後日、一般の人々と取引の条件についてより多くを共有することを期待しています。

BlockFiのザック・プリンス(Zac Prince)CEO(最高経営責任者)はFTXとの金融関係について次のように述べている。

FTXとの金融関係の拡大は、仮想通貨金融サービスを通じて世界中の繁栄を加速させるために、BlockFiとFTXの間の将来のコラボレーションとイノベーションにおいて重要なステップとなるでしょう。これは、仮想通貨市場の強さとアクセシビリティに対するわれわれのコミットメントにおける重要な一歩です。


買収による資金はクライアントの資金保護へ

プリンスCEOは、FTXからの信用枠は攻めと守りの両方であると説明しており、FTXから得た資金はクライアントの資金を保護するために使用する予定であると述べている。

というのも、融資の前に、BlockFiは現在の弱気な仮想通貨市場への対策として、従業員の20%をレイオフ(人員削減)するなど、経営存続をかけた厳しい対応を迫られている。

一方、億万長者のサム・バンクマン・フリード(Sam Bankman-Fried)氏が運営するFTXは、市場の引き下げによって影響を受けた仮想通貨企業への救済措置を実施。大手仮想通貨企業が負の連鎖を断ち切るために、積極的に介入するべきであるとの考えを示している。実際、仮想通貨取引会社アラメダリサーチ(Alameda Research)も、仮想通貨ブローカーとして知られるVoyager Digitalに現金、USDC、ビットコインで5億ドル(約678.8億円)以上の価値のあるローンを発行しているとのこと。