セルシウス・ネットワーク、20億ドルのビットコインを取り戻すためテザーを提訴

セルシウスが20億ドルのビットコインを取り戻すためテザーを提訴

セルシウス・ネットワーク(Celsius Network、)は、20億ドル相当を超えるビットコイン(Bitcoin/BTC)をテザー(Tehter)が“不正”に送金したとして提訴した事がわかった。

日本語訳:
速報:CelsiusがTetherを訴え、24億ドル相当のBitcoinを要求。

仮想通貨貸付会社セルシウス・ネットワーク(※以下、セルシウスと表記)は、テザーとその関連企業を相手取り訴訟を起こし、同社が破産に至る重要な時期にテザーがセルシウスの資産を担保として未払いのローンの支払いに充てたことでセルシウスとのトークン契約に違反したと主張している。訴訟でセルシウス側は、テザーが契約条件を無視し、予告なしに39,542.42 BTCを急いで清算し、テザーの行動が自社の立場を不当に向上させ、同社が破産に一歩近づいたと主張。これに対してテザーのパオロ・アルドイーノ(Paolo Ardoino)CEO(最高経営責任者)は、ビットコインの清算は透明性があり、セルシウスの要請に従ったものだと弁明している。

セルシウスは2020年にテザーと低金利ローン融資契約を締結。この取り決めにより、貸し手はステーブルコイン、具体的には、ローンを担保するためにビットコインを含む相当の担保を要求し、テザー(Tether/USDT)やユーロテザー(Euro Tether/EURT)などのステーブルコインを借り入れられるようにした。その見返りとして、仮想通貨貸し手はこれらの融資を担保するためにビットコインを含む相当な担保を差し入れている。

連邦破産裁判所に提出書類によると、20億ドルを超えるこれらの取引が、2022年7月13日の破産申請前のセルシウスの財務安定性に重大な影響を及ぼしたと主張。この期間中にテザーは追加担保を要求し、その総額は17,886BTCを超えている。これらの要求は、訴訟で「優先トップアップ転送」および「優先クロス担保転送」と呼ばれるものにつながり、テザーを他の債権者よりも有利な立場に置き、セルシウスの流動性に直接影響を与えたとされている。

契約上の紛争と財務的影響

今訴訟では、2022年6月13日の特定事件も強調されており、テザーは合意条件から逸脱し、セルシウスのビットコイン担保39,542.42 BTCすべてをローンの返済に充てている。

2022年6月13日、ステーブルコイン会社は追加担保の最終要求を発行。セルシウスは合意に従って10時間以内に回答することになったが、テザーは、契約で定められた時間を与えることなく、セルシウス・ネットワークの担保の全額、つまり39,542.42 BTCを直ちに適用したという。10時間の対応期間なしに実施され、資産は市場価格を下回る価格で急速に清算されており、セルシウスは、この“投げ売り”は契約違反であり、ビットコインが市場価格よりはるかに低い価格で売却されたため、大きな経済的損失をもたらしたと主張している。

さらに、訴状では、テザーによるBTC清算は“商業的に不合理”であり、市場への影響を最小限に抑え、利益を最大化するために段階的な売却を推奨する標準的な市場慣行を遵守していないと主張。セルシウスは現在、譲渡されたBTCまたはその同等の価値の回収を求めており、指定された期間中のテザーの行動は優遇的かつ詐欺的であったと主張している。

テザーの弁護

今回の告発に対して、アルドイノCEOは不正行為を否定しており、BTCの価格が大幅に下落した後、セルシウスの指示に従ってビットコイン担保を清算したと述べている。

日本語訳:
2022年、TetherはCelsiusを含む一部の顧客にUSDtを提供しました。Tetherと顧客との取り決めは非常にシンプルです。Tetherはビットコインで過剰担保を提供する選ばれた顧客に…

同CEOは、すべての取引は透明に行われ、清算後の余剰資金はセルシアスに返還されたことを強調した。