バーレーン中央銀行がステーブルコイン発行に向けた規則を策定へ
バーレーン中央銀行(Central Bank of Bahrain)は、取引コストを削減し、金融へのアクセスを拡大するため、ステーブルコインの規制を策定中だ。
バーレーン中央銀行は、ステーブルコイン発行に関する規制を策定中であると、同国のシェイク・サルマン・ビン・ハリーファ・アル・ハリーファ(Shaikh Salman bin Khalifa Al Khalifa)財務・国家経済大臣が明かした。施行されれば、ステーブルコインは取引コストを削減し、金融へのアクセスを拡大すると期待されている。
現地メディアの報道によると、同大臣は、デジタル資産規制に関するヒシャム・アル・アシーリ(Hisham Al-Asheeri)議員の質問に答える中で、このことを明らかにした。同大臣は、バーレーン中央銀行は常に、住民にとってデジタル資産空間をより安全にすることに熱心に取り組んできたと説明したうえで、次のように説明している。
中央銀行は金融セクターに関わる規制機関として、監視の対象外である外部プラットフォームを通じた取引のリスクやマネーロンダリング(資金洗浄)、詐欺、その他の問題との関連の可能性を減らすために、最高水準の監視の下で安全な投資環境を提供するため、暗号資産関連サービスの規制に関する法律や立法を制定することに熱心だった。
友好的な国として認められたバーレーン
数年前に仮想通貨に対して友好的な国として認められたバーレーンは、CoinMENA(※1)やバイナンス(Binance)などの仮想通貨取引所にライセンスを発行した。
バーレーンの国家ライセンス付与とデジタル資産の受け入れにより、通信事業者のStc Bahrainなどの企業は仮想通貨の受け入れができるようになった。しかし、批評家は、効果的な規制体制がなければ、より多くの企業が仮想通貨やステーブルコインの受け入れに消極的になる可能性があると主張している。
これらの懸念やその他の懸念に対処するため、同大臣は、計画されている立法により、中央銀行はブロックチェーンベースの取引追跡ツールを使用してライセンシーが行う活動や取引を監視できるようになると述べている。
認可を受けた仮想通貨事業体が提案された法律に違反した場合、中央銀行は行政罰金を課したり、認可を受けた事業者によるサービスの提供を禁止したり、さらには刑事罰を課したりする可能性があると危惧されている。
CoinMENAは、シャリーア審査局によって認定されており、バーレーンで開始された初のシャリーア準拠の仮想通貨取引所となる。また、シャリーア審査局とは、コーランと預言者ムハンマドの言行(スンナ)を法源とするイスラム世界に基づく法律に準拠しているかを審査する専門機関を指す。