EOSdApps(イオスダップス)はEthereumを超えられるか|EOSdAppsとは?

EOSとはEthereumと競合する分散型アプリケーション(dApps)のプラットフォームの一つです。競合Ethereumが問題としているスケーラビリティ問題を効率的に解決できる可能性があるとして、その特徴からdAppsへの広い応用が期待されています。

本記事では、そんなEOSのdAppsについての概要を解説していきます。

EOSの概要を簡単におさらい

EOSはスケーラブルなdApps向けプラットフォームを目指しています。そのトランザクション処理速度は一秒あたり1,000,000を超えると言われています。さらに、DPoS(Delegated Proof of Stake)と呼ばれるアルゴリズムを採用していることもあり、速度だけでなくトランザクションあたりの手数料も非常に安価かつ安定しています。

基本的にdAppsはユーザー数の増加やアプリ内での頻繁なマイクロトランザクションなどを想定した場合、高いスループットが必要になります。そのため、高い処理速度や安定して安価な手数料などのパフォーマンスを発揮することのできるEOSのプラットフォームは多くの開発者から注目を浴びています。

これらの点を考慮しても、Ethereumでもスケーラビリティ問題を解決するための様々なソリューションの開発が進んでいますが、既に1,000,000以上のトランザクションを処理することのできるEOSはDAppsのプラットフォームという面でもEthereumの強力な競合と呼ぶことができるでしょう。

EOSのdAppsについて

dAppsと聞くとEthereumが優勢なイメージがありますが、EOS上でもしっかりと開発が進められています。EOS Indexと呼ばれるサイトによれば、ユーザー数こそEthereumには及びませんが、現在233のDAppsがEOSのブロックチェーンを利用して開発されているようです。

そこで、EOS上に構築されているdAppsの中でも開発面、プロダクト面で非常に完成度の高いEveripediaと呼ばれるdAppsを紹介します。

Everipedia


Everipediaは従来のWikipediaを改良することを目指して立ち上がったプロジェクトです。CIO(最高情報責任者)には、Wikipediaの共同創設者であるLarry Sanger氏も就任しています。このプロジェクトは2015年から開発が進められていますが、今年2018年にブロックチェーンの技術が導入されることで注目を浴びました。

そんなEveripediaですが、既にEOSのブロックチェーンを利用したプラットフォームのローンチが行われています。仕組みはこれまでのWikipediaと同様ですが、コンテンツの作成を行ったユーザーに対してIQと呼ばれるポイントが付与されることを特徴としています。

コンテンツに関して既にEveripedia上に600万を超える項目が存在し、公式サイトによれば既にWikipediaを超える最大級の百科事典であると述べられています。

Everipediaではユーザーがコンテンツの作成/編集を行う際にトークンの支払いを義務付け、承認されるとこのトークンの返還に加えて報酬の支払いが行われる仕組みとなっています。このようなインセンティブ設計からユーザーが不正なコンテンツ作成/編集を行うことを防ぐことができます。

まとめ

EOSの基本的な仕組みや競合であるEtnereumと比較した場合の特徴、またEOS上に構築されているdAppsであるEveripediaについての紹介をしました。

今後、EOSのブロックチェーン上に構築されるdAppsはますます増えていくことが予測されますが、その性能を十分に生かしていくためにもユーザー数や知名度のさらなる拡大が鍵になるでしょう。