サムスンペイがデビットカードと連携で、暗号資産支払いが可能に

サムスンペイがデビットカードと連携で、暗号資産支払いが可能に

暗号資産VISAカードを手掛けるSwipe(スワイプ)が1日、韓国スマホ大手のサムスンと提携したと発表した。これにより、Swipeが提供している「Swipe Visa Debit cards」がサムスンのスマホ決済サービス「サムスンペイ」で利用可能になる。

Swipeは、ビットコインやイーサリアム、ライトコイン、XRPなど様々な暗号資産を保管することができるウォレットアプリ「Swipe Wallet」を展開しているフィリピンのフィンテック企業。自分のウォレットに保管している暗号資産を即時決済に利用できるVisaデビットカード「Swipe Visa Debitcards」も提供し、同カードの所有者は英国や欧州連合(EU)を中心に世界各国で5000万人を超える。

Swipe Visa Debit cardsは3月30日にグーグルの非接触型のモバイル決済サービスである「グーグルペイ」のサポートを開始したが、今回、サムスンペイと提携することで、ユーザーのアクセスビリティの範囲を広げることにした。利用スキームは簡単。Swipe Visa Debit cardsをサムスンペイに登録すると、サムスンペイが利用可能な店舗などでカードの暗号資産残高から支払うことができる。

サムスンペイは、近距離無線通信規格「NFC」に対応した端末だけでなく、クレジットカードに対応できる強みを持つ。日本では利用できないものの、2019年5月時点で世界利用者数は1400万人を超える上、20年には利用者1億人の到達が見込まれており、今回のSwipeとサムスンの提携は意義があるとみられる。Swipeの最高経営責任者であるジョセリート・リザモンド氏は、サムスンとの提携の強みを次のように述べている。

「サムスンとの統合により、仮想通貨の採用が始まり、ユーロでのビザカードとの取引がシームレスになる。また、最近は新型コロナウイルスの影響で現金やカードなどの物理的製品から人が離れており、デジタルソリューションは顧客のニーズを優先するのに役立つ」

Swipeは、年末までに東南アジア・アジア太平洋地域でのサービス開始に向けて取り組んでおり、最近では米国でのサービス展開も承認されたと伝えられている。