GMOが過去最高益、ビットコイン預かり資産は過去最高を更新|2018年12月期決算
仮想通貨取引所「GMOコイン」を傘下に抱える金融持株会社「GMOフィナンシャルHD」は5日、2018年12月期の決算説明会を開催した。グループ連結営業利益は118.1億円で過去最高。このうち仮想通貨事業は7.2億円を占め、2017年の参入から順調に業績を伸ばし、通期黒字を達成した。
ビットコインを代表とする仮想通貨市況は2017年末をピークにバブルが崩壊し、2018年はひたすら価格が下落を続けた1年だった。その厳しい環境下で売買代金は減少傾向で推移したものの、口座数は大幅に伸長し22.5万口座にまで増加した。2018年の1年間で実に3倍以上に増加したことになる。
口座数の伸長と比例するように、顧客預かり資産(ビットコイン)の残高も順調に増加している。同取引所ではビットコインについて下落相場であっても空売りによる利益やリスクヘッジを期待できるFX取引が可能であることも、残高増加に貢献したものと思われる。
同取引所のFX取引ではレバレッジを5倍・10倍のいずれかから選択できるが、金融庁やJVCEA(日本仮想通貨交換業協会)ではレバレッジ取引の規制強化(最大4倍)を検討中と報じられており、今後の見通しには不透明感も漂う。
GMOフィナンシャルHDは今後2年で営業利益をほぼ倍増することを目標としており、その中で仮想通貨事業については国内シェアの拡大とあわせて海外展開も検討しているという。
目標と施策について
GMOフィナンシャルHD 2018年12月期決算説明資料より抜粋
なお、GMOコインは1月30日に現物取引・レバレッジ取引にアルトコイン4銘柄(イーサリアム・ビットコインキャッシュ・ライトコイン・リップル)を追加したと発表しており、今後の業績への影響が注目される。