PayPal創業者が支援するスタートアップ企業によるサービス提供がスタート

PayPal創業者、支援するスタートアップ企業によるサービス提供がスタート

今週月曜日に仮想通貨による電子ブローカー事業の取り組みを行うスタートアップ企業であるタゴミ(Tagomi)社によるサービスが開始となった。

現在ウォールストリートの多くの大口投資家達はブローカーに依頼し、トレードにおける変数の制定を行い、取引所及び、価格の決定を行なっている。こう言った現状から、このようなブローカー達は、市場に対し投資を行う投資家と市場とを繋ぐ役目を担っていると言っても過言ではないだろう。だが仮想通貨市場に関して言えば、ウォールストリートにおけるブローカーのような存在はほとんどいいないと言える。

Coinbase(コインベース)社では最近このブローカー業の分野への参入を発表している。また仮想通貨取引所であるGemini(ジェミニ)社も、特定のユーザーを対象に同様のサービスの提供を行なっている。

スタートするサービスとは

今回サービスの提供をスタートしたTagomi社は、決済サービスの提供を行うPayPal(ペイパル)社の創業者、Peter・Theil(ピーター ティール)氏によるファンドからの支援を受けているスタートアップ企業である。Tagomi社では仮想通貨市場におけるブローカーの役割を必要とする投資家達のため、デジタル技術を利用したワンストップ サービスの提供を目標としている。Tagomi社では約18億円(1,600万$)の資金を今年の初めに調達していた。

Tagomi社のトップに立つのは、Goldman Sachs(ゴールドマンサックス)社の元パートナーであったGreg Tusar(グレッグ タサール)氏と、CEOを務める、元Union Square Ventures(ユニオン スクエア ヴェンチャーズ)社所属のJennifer Campbell(ジェニファー キャンプベル)氏の2人である。

また、Tagomi社が展開していく事業にはコンサルティング業務の要素も含まれていると言えるだろう。Tagomi社の顧客が大規模な仮想通貨での取引を希望した場合、Tagomi社では、数カ所の仮想通貨取引所から収集したデータをもとに、そいの仮想通貨取引における最適な取引方法を顧客に対し、提案するそうである。

Tagomaのサービスは成功するのか?

しかし当然ながら、実際にその仮想通貨取引が行われるまでに条件が変化することもある。これは利用する仮想通貨取引所数に関係なく発生する恐れがあり、またどのくらいの期間で起こるのか予想する事は難しい。Tagoma社では、タイミングによるずれや、市場の与える影響を制限し、最良執行を実現することを最終目標としている。

最良執行とは、株式市場などではよく利用される言葉であるが、仮想通貨市場における認知度はまだまだ低く、Coinbase社やBlockchain社では、仮想通貨市場における最良執行の基準を独自に開発している。

今後Tagomi社によるこのサービスが普及していくことで、現在仮想通貨市場に参入をしていない大口投資家達の仮想通貨市場への参入が増加していく可能性は大いにあると言えるだろう。今後のTagomi社の動向に注目が集まっている。