ブルガリアで3人のハッカー、日本円にして約6億円の仮想通貨を盗み出したとして逮捕

ヨーロッパのバルカン半島に位置するブルガリア共和国の首都であるソフィアに本拠を置く現地の新聞社が報じた内容によれば、今週の月曜日にブルガリアの警察当局と特別検察官により3人のハッカーが日本円で約6億円相当の仮想通貨を盗み出した疑いで逮捕されたことが判明した。

現地新聞社の報道によれば、ブルガリアの警察当局は、仮想通貨のデータを保管するために利用されていたハードウェアや、ハッカー達が使用していたと見られているパソコン、その他電子機器に加えて、日本円で約3億4000万円分相当の仮想通貨を押収したとされている。

特別検察は、複数の仮想通貨のアカウント情報が入ったラップトップや、フラッシュメモリ、ハッカー達が盗み出した資金で購入した可能性がある車両、日本円で約400万円相当のブルガリアの法定通貨であるBGN(ブルガリア・レフ)なども押収。

特別検察によると、3人のハッカー達は今までになかった新しいハッキングの方法を使用し、ハイレベルなテクノロジーを利用して仮想通貨を盗み出す事に成功していたという。

特別検察では逮捕に至る5か月ほど前に通報を受けており、直ちにハッカー達の捜査を開始したとされている。現在3人の内の2人のハッカーは地方裁判所の命令により収監されており、残りの一人には今回の事件を担当する特別検察官により日本円で約330万円相当の罰金が命じられたという。

ハッキング事件の詳細

今回の事件のような仮想通貨に関連したハッキングによる盗難や詐欺行為などの犯罪被害は世界的に増加の一途をたどっており、記憶に新しいところだと、先週の火曜日にアメリカニューヨーク州に住む男がSIMスワップという携帯電話にハッキングする手法を用いて、アメリカカリフォルニア州に住む男性の仮想通貨口座に不正アクセスし日本円で約1億1000万円を盗み出すことに成功している。

この男はのちにカリフォルニアの警察当局によって逮捕されているが盗まれてしまった資金の一部は未だ追跡不可能な状況にあるという。

米国でハッキングにより1億円分以上の仮想通貨を盗んだ男が逮捕

2018.11.26

仮想通貨導入のハッキングに対する改善

日本でも東京オリンピックや大阪万博の開催決定を受け、仮想通貨や電子マネーを利用したキャッシュレス化社会への動きが加速しつつある。

このような事件が多発していることは仮想通貨などを利用する上で不安材料として懸念されているが、今後セキュリティー問題の改善やハッキング対策の向上また、仮想通貨を利用する人々が各々細心の注意を払うことにより被害を減らし、今後の仮想通貨の発展にさらなる拍車をかけることを期待したいところである。