スイスの金融企業が仮想通貨と法定通貨の取引可能な銀行設立のためのICOで約115億円を調達

スイスに拠点を置く金融会社であるセバクリプトエージー(Seba Crypto AG)社は、世界初のドルやユーロと仮想通貨取引を行うことができる世界で初めての銀行を設立するための資金調達に成功したと発表した。
同社は個人投資家やブラックリバーアセットマネジメントエージー(Black River Asset Management AG)やサマーキャピタル(Summer Capital)などの投資企業からの支援を受け1億スイスフラン(約115億円)を集めた。現在同社が目指す仮想通貨銀行はスイス連邦金融市場監督機構(FINMA)に銀行業を行う認可を求めている。
セバクリプトエージーの事業主であるスイス最大の銀行UBSの元資産管理担当取締役であり、現在セバクリプトエージーのCEOグイド・ビューラー氏(Guido Buehler)は当社は今年4月からスイス金融市場監督機構との交渉を進めており、10月の末には最終的な許可を申請する予定だという。
スイスはツーク(Zug)という都市をアメリカカリフォルニア州にあるシリコンバレーを模倣してCrypto Valley(クリプトバレー)と名付けシリコンバレーの様な企業があつまる都市に発展させる試みを行っている。
スイス金融市場監督機構は今年の初めに、銀行業の認可を得てない多くのコインプロバイダーをシャットダウンした後に、仮想通貨を売り資金を調達する会社にガイドラインを発行した。
スイス金融市場監督機構の代表者は「その後仮想通貨関連企業からの銀行業認可の申請が増加してきている」と述べている。
セバクリプトエージーのCEOグイド・ビューラー氏は野心を以下のように語った。
私たちは現存する銀行業と新しい仮想通貨の世界をつなぐ架け橋になりたい。安全で透明性があり、実績をあげる事を本質の価値とし、現在の金融と仮想通貨経済が収束したマーケットのリーダーになる事が私たちの目的である。
ビューラー氏は17人を雇用しさらに2019年の末までに2倍の人員を雇用する計画であることを明らかにした。また新たにシンガポールやヨーロッパでの仮想通貨銀行の新設を計画しており、銀行業の認可を取得した後にさらに資金調達を行う計画であるという。
またビューラー氏によるとセバクリプトエージーは顧客に法定通貨と仮想通貨の両方の保持や取引を可能にする上、投資や仮想通貨管理のサービスも受ける事が出来ると説明。
私たちの見るビジョンはオンラインバンキングにログインすれば一つのアカウントで法定通貨と仮想通貨の両方にアクセス出来るようにすることである。
と語った。